初めての海外旅行先であれば、どうしてもガイドブックに載っているような定番どころを回りたいものですよね。しかし、2度目以降の旅行者や、「普通の市内観光はつまらない」という人は、ここで紹介するスポットに足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。日本人旅行者にとっては穴場的な観光地に出会うことができるはずです。
チャウドックのサム山から見る景色
チャウドックはメコンデルタの奥地。中央都市のカントーからさらに2~3時間ほど走ったところ。ホーチミンからはチャウドック行きのバスにのって6時間強となります。チャウドックは少数民族のイスラム教チャム族と交流できる、バックパッカーに知られている観光地ですが、ここで行きたいのは郊外にそびえるサム山です。
サム山はベトナム人にとっては神聖な仏教の山として知られていますが、旅行者に向かってほしいのは、山の頂付近に建つ「ヌイサンロッジ」と呼ばれるホテル。4つ星に相当する高級ホテルですが、ハイシーズンでもない限りは1万円以下で宿泊することができます。このホテルの庭や屋外プールから眺められる田園風景が本当に美しいものです。ちなみに遠く見える水平線の下はカンボジアとの国境となります。
ベトナム通しか知らない!フーコック島の最も美しいサンセット
ホーチミンから空路で1時間で行くことができる「フーコック島」は、近年ベトナムの新たな観光地として注目されているリゾートアイランド。まだ観光インフラは十分ではありませんが、非常に治安がよく、タクシーなどで各観光スポットをすべて回れる狭い島のため、2度目のベトナム旅行でも十分行くことができます。昼間は海水浴や岬の船着き場で海鮮を食べたり、市内に点在するヌクマム工場やコショウ畑などを見学するといった穏やかな時間をおくることができます。
フーコック島はベトナムで最も美しいサンセットを拝むことができると言われていますが、その中でも旅行者に足を運んでほしいのは、「マンゴーベイレストランから見る夕日」です。マンゴーベイはオンランビーチ沿いに建つ高級ホテルで、そのホテル直営のレストランが海沿いにて営業。ここから望めるサンセットが最も美しいと外国人の間で人気があります。
ニンビン省のハンムアから見る風景
ベトナム北部の世界遺産といえば、ハロン湾が有名ですが、ここで推すのは日本人にとってはまだまだ穴場のニンビン省。さらに世界遺産のチャンアンではなく、ハンムアと呼ばれる観光地です。通常市内から申し込めるツアーにはハンムアは含まれていないので、ここへ行くためには個人で車やタクシーをチャーターするか、オリジナルのツアーを作ってもらうかになります。
ハンムアは龍の形をした石段が数百段続き、そのいただきにある塔が山頂。特に何があるわけではありませんが、山頂から眺めることができる風景は絶景の一言。眼下に望めるのは河川はタムコックです。麓は宿泊施設もありますし、タムコックやビックドンまでも近いため、これらと併せて回る1日観光プランを組んでみるといいでしょう。
ムイネーのどこまでも続く荒野と白い砂丘
ムイネーはホーチミンからバスで5時間強で行ける小さな港町。近年はリゾート地として外国人旅行者にも人気があります。そのムイネーには「白い砂丘」という穴場のスポットがあります。また、砂丘に行く道中には赤土が広がる荒野を抜けていく必要があり、ここも非常に見どころ。左右にはどこまでも広がる荒野を横目に、ひたすら一本道を車で走り抜けます。
白い砂丘の風景はまさに幻想的。ジープやバギーに乗って砂丘を走り回ることができます。雲が砂丘に影を作り、うっすらと闇が訪れたと思えば、再び青い空に照らされる。ムイネーにはもう1つイエローサデューンという砂丘がありますが、そちらと違ってここは観光客が少ないため、まだ汚されていません。「清潔」という言葉が似合う絶景です。
非現実的な時間をベトナムで満喫
ちょっと変わったベトナム旅行を、と考えている方は、ここで紹介した風景を頼りに、日本人にはまだ穴場の観光地へ向かってみてはいかがでしょうか。いずれも旅行者が全く来ないわけではないので、町の中心地は外国人向けのホテルもたくさんあります。是非日本の社会から離れて、非現実的な時間をベトナムで体験していってください。