年間を通して乾季と雨季に分かれるベトナムでは、しばしば「年中暑い国」、「雨といってスコールだからすぐにやむ」といった誤解をされがちです。もちろんまったく間違っているわけではありませんが、半分正解、半分間違いといったところ。地域や時期によって天候や観光の楽しみ方も変わってきますので、自分がベトナム旅行を計画している月の現地の情報は、よく調べておくといいでしょう。
今回は9月のベトナムをご紹介します。
9月の雨は少し違う?
確かに南国のベトナムは一般的にはスコールと呼ばれる突発性豪雨ですが、9月~11月頃の雨はちょっと訳ありの様子。特に北部と中部地方に言えることですが、日本でいう秋の季節には、ベトナムは台風がしばしばやってきて、天気が不安定になります。特に9月はハノイが、10月、11月は中部ダナンやホイアンが該当します。台風がやってくると、1日とはいわずとも何時間も雨が降り続くことも多々あります。長雨になることも予想しての行動を考えておくといいでしょう。
9月のベトナムの気温
9月は北部ハノイも南部ホーチミンも雨季の真っただ中となり、必然的に気温も下がります。ただし、最高気温はいずれも30度を超えますし、ハノイは湿度も高いので、歩いているだけで眼鏡が曇ることも。中部ダナンも気温は落ち着きはじめる時期ではありますが、まだ晴れている日は海水浴ができるほど暑い日が続くこともあります。
2018年9月は「中秋節」が最大のビッグイベント
日本では中秋節という言葉はあまり浸透していませんが、その代わりに「十五夜」という言葉で広まっています。現在でも毎年の習慣で月餅を食べる、という人もいるのではないでしょうか。もともと中秋節は中国の習慣のため、ベトナムでも古くから親しまれています。ベトナムの中秋節は昔の暦で数えるため、毎年日付は変わり、2018年は9月24日が該当します。およそ一か月ほど前からスーパーやカフェなどの店頭に並ぶようになり、2~3週間前になると、道端に月餅専門のお店が並びます。ギフトボックス入りは2500円前後が相場で、5000円~1万円程度の月餅も普通に売りに出されています。是非ベトナムの月餅の味を確かめてみてください。
2018年9月のおすすめエリアはダナン&ホイアン
2018年の9月のおすすめエリアはダナン&ホイアン。中部地方はまだ乾季が続き、雨降りよりも晴れた日が多くなる見込みです。リゾートホテルに宿泊してプライベートビーチを楽しむのもいいですし、世界遺産のホイアンを歩くのも楽しみ。また、雨が降ってきたときは高級スパで贅沢に過ごすのもベトナムならでは。人気のスパやビーチ、お土産も市街地に固まっているので、移動が少ないのも魅力です。
9月23日はランタン祭りに行こう
毎月旧暦の14日はホイアン旧市街でランタン祭りが開催。9月は23日が該当します。10月、11月、12月は雨季となるので、ランタン祭りが雨に当たってしまう可能性もあるため、9月に中部旅行を計画している方は、マストで押さえておいてほしいイベントとなります。旧市街ではビンゴ大会、民謡、灯篭流し、伝統舞踊など、昔にタイムスリップしたイベントが要所で開催。日本人ならふと懐かしさが込み上げてくる、そんなひと時を体験することができます。
ホーチミン旅行者の過ごし方
ベトナム南部ホーチミンは全国の中でも常夏と呼ばれる気候。雨が降ると一時的に気温は下がりますが、基本的に日中の平均気温は二十度後半で最高気温は30度を超えます。北部や中部よりも台風の影響も少ないため、雨が降っても1時間から2時間程度でたいていはやみます。市内であればお土産店、スパ、ショッピングセンター、屋内市場など、雨宿りできる場所はたくさんありますので、突然の雨でも困ることは少ないでしょう。晴れた日にはアウトドア観光もおすすめです。
2018年9月旅行者はなるべく早期計画&実行を
9月に旅行を計画するならば、ここで紹介したように中部旅行かホーチミンがおすすめ。中部は9月下旬以降は雨季に突入しますので、なるべく早い旅行が満足度を上げるポイントとなります。一方、ホーチミンはマイペースの計画でも問題ありません。東南アジアらしい真夏の陽気の中で、観光を楽しむことができるでしょう。