ベトナム旅行では通りの名前を覚えることから地理の把握ははじまります。交差点には必ず道の名が記されている標識がありますので、標識を確認して自分がいまどこにいるのかを地図と一緒に確認してください。今回紹介するパスター(Pasteur)通りは、ドンコイ通り界隈から徒歩で行くことができる南北に走る通り。雑貨店やカフェ、マッサージ店などがある一方、現地人向けのローカル食堂など、地元の風も楽しむことができます。今回はパスター通りを歩いてみたいと思います。

アクセス

パスター通りは位置的には、市民劇場からベンタイン市場へ向かう道中に必ずパスター通りの交差点に当たります。トンタッティエップ通り、レロイ通り、レタントン通り、リートゥチョン通りといずれのルートからもパスター通りには行けます。ただし、パスター通りに行く場合は徒歩が便利。通りは一方通行なので、目的の住所がある場合、タクシーだと見逃してしまったときに迂回しなければなりません。また、パスター通りからタクシーに乗るときも注意が必要です。市民劇場（ドンコイ通り）から徒歩3分、ベンタイン市場から徒歩5分ほどでパスター通りの交差点に当たります。

パスター通りを南から歩いてみる

トンタッティエップ通りから行くのであれば、パスター通りを歩いて見える最初の名所がこちらの「サイゴンセンター」です。2016年には高島屋が入居し、現在では現地人が週末に遊ぶスポットになっています。レストランやカフェ、アパレルブランドが入居していて、日本には未上陸の服飾メーカーも入っています。

雑貨店が並ぶエリアに入る

レロイ通りとの交差手を過ぎると、洋服のオーダーメイド店や雑貨店が両側に並ぶエリアに入ります。人気のお店は「テウテウ(Theu Theu)」、「<チチ(Chi Chi)」、「ザッカ(Zakka)」など。日本人経営のお店もありますし、来る客の多くは日本人旅行者のため、従業員も日本語が堪能です。ドンコイ通りのように数十と並んでいるわけではありませんので、一軒一軒じっくりと品定めをして歩きましょう。

筆者が雑貨店を回ったところ、パスター通りにあるお店はいずれもお店オリジナルの雑貨が特徴のようです。オーナーがデザインした同店だけのオリジナル雑貨は、他と差がつくお土産になりそう。大切な友人や恋人に贈るお土産として重宝するでしょう。一方、ガイドブックなどにも決まって紹介されている定番雑貨はバラマキ土産として大量購入ありです。

スパ＆マッサージ店もある

スパ＆マッサージ店も雑貨店と並んで営業しています。格安スパもいいですが、もう少し予算をとって上品なお店を選んだ方が満足度は高くなります。チップは5万ドン程度で構いませんので、もし満足いったらわたしてあげてください。また、セラピストが男性の場合もありますので、嫌な方は受付で申し込むときに女性セラピストを希望してください。

世界のスタバはパスター通りにもある

世界中にチェーン店を持つスターバックスもベトナムに進出しています。パスター通りではレックスホテルに併設していて、レタントン通りとの交差点にあります。味の比較もいいですが、是非ご賞味いただきたいのがスイーツ。ホーチミンでは名の知れた5つ星ホテル内のベーカリー工房で作っているようで、味はかなり美味。冷房完備なので、歩き疲れたときに立ち寄って小休止をしてください。

4月30日公園を横切る

さらに進んでいくと、芝生が広がる4月30日公園を横切ります。左側には統一会堂が見え右には聖母マリア教会が見えるという名所に挟まれた公園です。日中も日向ぼっこをしている学生や屋台が出ていますが、人が集まるのは夕暮れ以降。近くに大学があることから、主に学生のたまり場となっていて、外国人を見かけると声をかけてくれるかもしれません。また、この公園の周辺をバイクで走っているアイス屋もあります。ベトナムのアイスは緑豆が入っているのが定番。一個50円程度なので、是非試食してみてください。

ローカルエリアに突入

さらに北上していくと、徐々に雑貨店の姿はなくなり、現地人が行きつけにする花屋やファストフード店、日用雑貨を売る個人商店などが姿を現します。昼間からビールを飲んでいるおじさん連中で賑わうオープンカフェや、ガイドブックにも載らない現地人のみの隠れたお洒落カフェなどもあります。道幅狭い路地裏に入ると、ローカル食堂が並んでいたり、「タップホア」と呼ばれる個人商店（パパママストア）が並ぶ一角があります。

中には在住外国人も訪れる人気の食堂もあります。こちらの食堂は「フォーホア(Pho Hoa)」という店名のフォー専門店。昼時は2階席まで満席になる人気振りで、在住日本人なら知らない人はいないほどの名店です。このように現地に溶け込んだ在住外国人の生活風景も垣間見れるのがパスター通り。

パスター通りは観光のメインストリート

パスター通りはまず間違いなくガイドブックで紹介されています。また、旅行者に人気のレストランや雑貨店の多くはドンコイ通りか、ここパスター通りとなるので、日本人旅行者は忘れてはならない目抜き通りとなるでしょう。ドンコイエリアとは雰囲気は全く異なり、その空気感はとてもベトナムらしいものです。是非パスター通りを一度歩いてみてください。