ベトナムの中部世界遺産のホイアンには、欧米人客で賑わう隠れた観光スポットがあります。それがクアダイビーチ。こちらでも以前紹介しましたが、そのクアダイビーチに異変が起きたとのこと。いったい何があったのか、早速行って確かめてみました。
アクセス
クアダイビーチはホイアン歴史保護地区からタクシーで約10分程度のところに広がるビーチエリア。道中は自然と田園風景が続く田舎らしい光景を眺めることができます。また、道路沿いにはバックパッカーや欧米人が好みそうな間口が開け放たれた服飾店やベトナムらしさを感じるオープンエアのレストラン、安宿にマッサージ店などが並んでいます。観光巡りよりも自由に時間を過ごす欧米人は、歴史保護地区近くよりもこちらに泊まる方の方が多い様子です。
またホテルでサイクリングをレンタルすることもできます。バイクをレンタルして風を切るのもいいですが、自転車でゆっくりと町を巡り、途中自転車をとめて風景を愛でる、そんな旅をおくりたい方はサイクリングを楽しんでください。
以前までのクアダイビーチはこんな美しい海!
クアダイビーチの以前の姿。波はおだやかで、年間を通して外国人海水浴客で賑わっている美しい海です。日本のガイドブックや観光サイトでもちょっとずつ紹介されはじめていました。
そして、青い海に負けない白い砂浜。砂浜の面積がとても広いので、パラソルやデッキチェアを並べたり、テーブルチェアを置いたオープンエア食堂もいつも客で賑わっていました。
2016年3月現在のクアダイビーチ
それが現在では、クアダイビーチはこのような姿に......。
土色に輝きを失った波は高く、時には荒々しくうねりをあげています。防波堤を作っている砂袋が何百メートルにわたって続き、かつてデッキチェアを置いて日焼けをしていた欧米人女性の姿もありません。
実は、先日クアダイビーチが大荒れで高波に砂浜はさらわれ、洪水となりました。砂袋を置いてこの場をしのいでいますが、近くの店の人に訊くと、それも時間稼ぎ。次の雨季の時期にしけがくると、砂浜は完全になくなってしまうとのことでした。なんともむごい......
まだまだクアダイビーチは健在!
とはいえ、まだすべての砂浜が失われてしまったわけではありません!
狭い面積となってしまいましたが、砂浜にはかつてと同じようにテーブルチェアが置かれ、ここでシーフードを食べることができます。
おいしそうなシャコ。1kg40万ドンで、皿に乗っている10匹くらいのシャコは500gです。もちろんこれでお腹一杯になりますし、その他の魚や貝といった安い魚介を追加で注文するのもいいでしょう。お店の人はみんな親切。家族で経営していて、もちろん先般の事件も知っています。訊ねれば昔の青く綺麗な海と砂浜の写真を見せてくれますよ。
欧米人客はやはり楽しみ方を分かってる
そして、幅狭い砂浜と海の断崖には、デッキチェアが申し訳ない程度に並んでいますが、しっかりと欧米人客がくつろいでいます。正面はもちろん先ほどの写真にあった砂袋の山。そして土色の荒波。いったい日本海のようなこの光景を眺めて何を思うのか......。しかし、彼らはいつも南国の楽しみ方を分かっているようにみえるから不思議です。
変わっていないところももちろんある
クアダイビーチの砂浜を歩く前にある水着ショップ。道路を挟んだ正面には浮き輪やシュノーケルなどのマリンスポーツ店もあります。こちらも以前から変わらず営業中。解す浴客が減って打撃を受けたことは間違いありませんが、それでも今日も元気にオープンしていました。
現地人の憩いの場所も無事
生い茂るヤシの木が並び、その下の木陰にテーブルチェアを置いてピクニックをしている現地人。こちらも今でも健在です。サトウキビジュース、ココナッツ、バインミー、フォーといった南国&ベトナム名物の料理を売る屋台も多数出ていますので、こちらを楽しむのもいいでしょう。
クアダイビーチは確かに以前と比べると激変してしまいました。しかし、リゾートエリアとしての価値が失われてしまったわけではありません。ビーチを眺めならヤシの実を飲み、シーフードを平らげる、そんなリゾートタイムをエンジョイしてください。