ベトナムの中北部フエは歴史好きの日本人にも人気が高い世界遺産都市ですが、そのフエから1日ツアーで行くことができるフォンニャケバン国立公園は、2003年にユネスコ世界遺産に登録された観光地です。昨今は一般開放されるエリアも広がってきて、旅行者向けに観光開発も進んでいます。現地では自然と一体化するボートトリップやカヤックといったアクティビティもありますし、自然公園のため新型コロナの影響も受けていないので、コロナ前と同様の楽しみ方ができる点も魅力です。
今回は世界遺産フォンニャケバン国立公園をご紹介します。
フエからフォンニャケバン国立公園への行き方。ツアーに参加しよう
フォンニャケバン国立公園はフエからバスで北上すること4~5時間ほどで行くことができます。毎年道路整備も進んでいるので、数年後にはもっと時間は短縮されるはずです。
ただし、自力でバスやタクシーで行くと、現地で迷ってしまったりするためおすすめはできません。
そのため、フエからフォンニャケバン国立公園へ行く場合は、基本はフエ発のオプショナルツアーに参加することになります。
催行する旅行会社によって、フォンニャケバン国立公園内の楽しみ方は異なりますので、よくツアー内容を吟味するのも大切です。
ダナンからフォンニャケバン国立公園へ行ける?
ダナンからフォンニャケバン国立公園までは、6時間強で行くことができます。旅行会社によってはダナン発の現地ツアーもありますので、もしダナンから行きたい旅行者はこちらを利用するのがいいでしょう。
ちなみに、自力でバスで行く場合は、道中乗り換えが必要となるので、ベトナム語ができなければかなりハードルは高くなります。また、帰りのバスが終わっている可能性も高いため、あまり現実的とは言えません。
番外:もし個人で行くなら「クアンビン」の町歩きができる
オプショナルツアーに参加すると素通りしてしまいますが、個人で行くと、フォンニャケバンの最寄りの町である「クアンビン(Quang Binh)」を観光することができます。これといった目立った観光スポットはありませんが、青空市場やカトリック教会、中北部の名物料理などを堪能することができます。
個人でフォンニャケバンを観光する際は、日帰りではなく、クアンビンの町に1泊するのが一般的です。あまり外国人旅行者向けの観光ルートではありませんが、2度目以降のベトナム旅行者は挑戦してみるのもいいかもしれません。
世界遺産フォンニャ洞窟に行こう
冒頭ではフォンニャケバン国立公園内のルートや楽しみ方は旅行会社によって異なると説明しましたが、日系旅行会社の多くは定番の観光スポットである「フォンニャ洞窟」と「天国の洞窟」を回るプランが一般的です。もしその他のアクティビティに参加したい場合は、欧米人向けの英語ツアーに申し込むことになります。
ツアー参加者は手漕ぎボートに乗って、自然公園内の散策、その後フォンニャ洞窟へ向かいます。フォンニャ洞窟内部も浸水しているため途中まではボートでくぐり抜けますが、後半は陸地になっているため、歩いて洞窟内部を散策することができます。
フォンニャケバン国立公園には無数の鍾乳洞がありますが、観光客に一般公開されているのはまだわずかとなります。また、フォンニャ洞窟や次に行く天国の洞窟も、鍾乳洞が形成されたのはなんと4億年も前。石灰岩でできたカルスト地形としては、アジア最古の部類となります。
ちなみに同じく世界遺産のハロン湾やニンビン省も石灰岩で形成されたカルスト台地となりますが、歴史は2億5000年前とフォンニャケバン国立公園には及びません。
もう1つの世界遺産「天国の洞窟(パラダイスケイブ)」に行こう
天国の洞窟は「パラダイスケイブ」とも呼ばれており、入口は山中にあります。フォンニャ洞窟はボートトリップでしたが、天国の洞窟は軽いトレッキングとなります。また、洞窟内も徒歩での移動となるので、SNS映えする写真撮影もしっかりできます。
洞窟内部の風景はフォンニャ洞窟とさほど変わりありませんが、天国の洞窟の方が歩きやすく整備されています。
天国の洞窟とフォンニャ洞窟を巡ったあとはフエへ戻ることになりますので、しっかりと世界遺産の洞窟を目に焼き付けておきましょう。
ベトナム世界遺産フォンニャケバン国立公園の満足度は?行くべき?
今回はベトナム中北部世界遺産フォンニャケバン国立公園をご紹介しました。フエからツアーに申し込んだとしても、早朝発の夜戻りとなるので、丸1日潰れてしまいます。「あまり滞在日数に余裕がないけれど、本当に行くべき?」と悩んでいる人もいるでしょう。
もし今回のベトナム旅行がフエだけであれば時間を持て余すかもしれませんので、フォンニャケバン国立公園へ行ってみるのがおすすめです。一方で、フエの他にダナンやホイアンを回る予定があれば、フォンニャケバン国立公園は次回来た時の楽しみにとっておくのもいいでしょう。