発展途上国の国々には、外国人バックパッカーを招き入れるための施設が集まったバックパッカー街があります。日本では最近大阪のあいりん地区がバックパッカーエリアに変化しつつあるようです。特に東南アジアのベトナム、ラオス、カンボジア、タイなどの横断旅行は昔から根強い人気があります。
そこで、今回ご紹介するのはバックパッカー街を一般の旅行者が楽しむコツというもの。「バックパッカー街というと、敷居が高い」と感じている方も、是非気軽に足を運んでみてください。
ハノイとホーチミンのバックパッカーエリア
ベトナムには巨大なバックパッカー街が2か所存在し、それぞれハノイとホーチミンにあります。ハノイはハノイ大教会傍にあるゴーフィン通りを中心にその周辺区域。ホーチミンはブイビエン通りを中心にその周辺区域(ファングーラオ地区)となります。いずれも観光エリアの中心なので、行きやすいのが魅力です。
① 路地裏探検
「ベトナムに来たら路地裏を歩け」というのは、ベトナム在住者が口をそろえて言う言葉。ちょっと怪しげかもしれませんが、たいていはそんなことはありません。ベトナムの大通りは基本的に小さな商店で埋め尽くされていて、路地裏には人が暮らす住宅街が広がっています。
しかし、バックパッカー街では、路地裏ですら商店が隙間なく続いています。一泊2000円程度で泊まれるミニホテル、ゲストハウス、ドミトリー、カフェ、レストラン、ランドリー、ツアーデスク、レンタルバイク屋などが主。治安もいいので、女子旅でも普通に歩くことができるのは、ベトナムならではかもしれません。
② 昼より夜が観光のメイン
バックパッカー街にあるお店は昼間から大抵開いていますが、あまりお客は多くない様子。バックパッカーの人たちは、基本的に日中はツアーや他エリアの観光にでかけていて、あまり同エリアでは過ごしません。ですので、ハノイでもホーチミンでも昼間はゆっくりとした時間が流れています。これはこれで楽しいかもしれませんね。
しかし、バックパッカー街のメインは夜の時間となります。夜になるとツアーを終えた外国人たちが戻ってきて、ビールや食事をここで楽しみます。また、ベトナム人の若者も気温が低くなる夜に活動するため、多くの人たちがここに集います。ハノイはほぼ外国人ですが、ホーチミンは外国人とベトナム人の比率は半分半分で週末は特に盛り上がります。
③ 洋服はここで買うのがベスト!
ベトナム土産の1つとして、洋服を買いたいと考える人も多いでしょう。実は洋服を買うなら、バックパッカー街がおすすめということはご存知でしたか。市街地の雑貨店では日本と変わらないくらい値段がしますし、市場は品質が悪いので、一回`洗濯したら色移りしたりします。
バックパッカー街にある服飾店は、値段はロープライスであることが多いです。もともとバックパッカーは節約旅行者なので、お土産に使う予算はあまりありません。お店はそれを見越して、値段を下げている様子です。また、お土産用にベトナムらしいデザインが施されていますし、大柄な外国人のサイズに合わせたXL、XXLサイズも用意されています。男性にとってはこれが一番うれしかったりします。
④ できれば一泊してみる
単なる散策であれば、その場の雰囲気を感じることはできますが、せっかくなので一泊してみるのはいかがでしょうか。ゲストハウスやドミトリーはちょっと小汚いですが、ミニホテルであれば清潔ですし、一通りのアメニティも揃っています。また、一泊でもすれば、自分もバックパッカーの一人として、その場の空気に溶け込むことができるはずです。
上記はハノイのアウチウ通り周辺のミニホテル。混沌としたエリアにあるとは思えない清潔さですが、これで2500円程度で宿泊することができます。独立シャワー、トイレ、冷房、WiFiが完備されているので、寝泊まりする分には不都合はありません。
⑤ スリ・賭博には十分気を付ける
バックパッカー街を楽しむためには、常に身の回りを意識・警戒する必要があります。狭い界隈に多くの観光客や現地人が行き交うので、当然スリも多発しますし、賭博やマリファナの勧誘などもあります。いずれもベトナムでは違法なので、くれぐれも安易な誘いにはのらないようにしましょう。
東南アジアを感じるひとときを実感
バックパッカー街を歩くと、自分が東南アジアの旅行している実感がします。これが旅行者にとっては本当に重要。普段の日本社会から離れて、非現実的な異国情緒を楽しむ......。是非一度ハノイやホーチミンのバックパッカー街を歩いてみてください。