今回は2017年11月のベトナムを紹介。先月の10月では降水量や日数は例年より減少傾向にあるとご説明しました。しかし、それでも雨季のエリアは根強く雨は残っています。ただし、それももう少しの辛抱ですし、また雨対策さえしておけば、それほど心配になる必要はありません。
では、2017年11月のベトナムをご紹介します。
北部は雨季を脱出。束の間の「秋」を楽しむ
まずは北部の情報から。北部の観光エリアはハノイを中心に山岳地帯のサパや世界遺産のハロン湾、ニンビン省などが遠方に点在しています。その北部エリアは全体的に雨季は10月でお終いで、11月から徐々に乾季に入ります。
北部は中部や南部と異なり四季があると言われています。日本のような明確なものではありませんが、11月と12月は「秋」に該当します。降水日数は月7日程度。つまり3日1日降るか降らないか。降水量も先月の10月と比べると半分に下がります。
郊外エリアは着る物に注意を
ただし、同時に気温も落ち込み、肌寒い日が続くようになります。特に自然の多いハロン湾やニンビン省、標高の高いサパなどに行かれる方は着る物に注意が必要です。現場に半袖でいって後悔しても、上着を買うところはないかもしれません。特にニンビン省は世界遺産に登録したばかりで、まだそれほど観光インフラが整備されていません。後戻りできませんので、しっかりと日本もしくはハノイで準備しておきましょう。
中部は引き続き豪雨と洪水に警戒が必要
中部地方は北部と南部が雨季の時期も8月まで乾季が続いていました。その分雨季はずれるので、11月も引き続き豪雨に警戒が必要です。10月と比較すると、降水量は半分近くに激減するものの、降水日数は変わらず、約21日。ほとんど雨に見舞われることになるでしょう。
南国の雨といえば、一日数回短時間の激しい雨が降るスコールを想像しますが、中部の場合は1日中ぐずついた天気が続くこともざらにあります。最低気温も20度を下回る時間も多く、半ズボンや短パン、ワンピースといったラフな格好だと肌寒く感じることも多々あるでしょう。ただアウトドア観光をする場合は暑くなるので、できれば上に羽織るものを一枚用意しておくのがいいでしょう。
また、世界遺産のホイアンやフエといった都市に行く方も多くいるかと思いますが、10月に続いてこちらも台風がやってきた際は洪水に注意が必要です。豪雨が1日に渡って続くと、翌日は主要の道路すべてが冠水し、ボートで移動することになります。非常に危険なので、事前に現地の天気予報を確認するのがいいでしょう。
南部は雨季に警戒。ただし市内観光に問題はなし
南部はホーチミンをメイン都市として、メコンデルタ地方が日本人には人気のエリア。11月のこの時期南部地方一帯は雨季の最中となりますが、ホーチミンは日中に雨が降ることはそれほど多くはない様子。日によっては朝から晩まで晴れ間が保つこともあるでしょう。また、南部は熱帯気候に属するので、典型的な局地的な雨となります。ベンタイン市場周辺は雨でも、5分も車で走れば晴れの地帯に移動することも可能です。また、市内にはカフェやショッピング街、マッサージ店が多々あるため、雨が降ってきたらそちらに逃げ込むのもいいでしょう。
メコン方面は雨対策を。フーコック島は台風に警戒
メコンデルタ地方は例年よりも降水量が多いようで、しばしば現地のローカルニュースで「例年よりも雨が多いため野菜価格が高騰」というテロップを見ます。メコンツアーに参加される方や、それよりも奥地のカントーやチャウドック、カーマウなどに行かれる方は、雨対策が必要です。ツアーの場合は折り畳み傘は他の参加者の迷惑になりますので、雨合羽を用意するのがいいでしょう。
メコンデルタ地方最西端のフーコック島も年々旅行者が増えてきています。そのフーコック島はよく台風がやってきて、11月も被害が予想されています。現に10月下旬にはフーコック島とメコンデルタ地方西部に巨大な台風がやってきて、観光にも被害がでました。こちらもできる限り現地ニュースを把握しておくのがいいでしょう。
雨の心配より台風の心配を
2017年11月は雨の心配よりも、中部、南西部に発生する台風の心配をした方がいいかもしれません。逆に、北部や南部都心の観光に留まるのであれば、それほど天候による心配はする必要はないと思います。ただ、上述したように北部中部旅行の際は服装には気を付けてください。