ホーチミンの1区は観光の中心エリア。サイゴン川が流れるトンドゥックタン通りとの交差点に交わるレタントン通りは、ベンタイン市場まで続く大通り。そのレタントン通りの一画には日本人町が構成されていて、日本食のレストランや輸入雑貨店、マッサージ店や飲み処などが所狭しと並んでいます。
今回は、日本人町の夜を歩いてみたいと思います。
散歩なら昼よりも夜がおすすめ
昼と夜とでは、日本人町は顔が異なる様子。日中は昼の時間をのぞいて多くの和食レストランは店を閉じていて、コンビニやカフェで在住日本人の主婦やビジネスマンをちらほらと見かけるていど。しかし、夜が深まると煌びやかなネオン看板が続々と明かりを灯し、店頭で売り子が呼び込みをはじめます。特に日本人町の根っこの部分にあたる路地裏は、夜がエキゾチックで散歩に向いています。
宿泊もこの界隈で
レタントン通りや一本道をそれたタイバンルン通りには、星2つ~3つの中級ホテルが並ぶ一帯があります。いずれも外国人出張者の宿泊先として重宝されていて、立地もさることながら従業員のサービスや客室の清潔さに定評があります。一泊およそ70万~120万ドンほどが宿泊料金の相場となります。ベトナムはホテルが中心市街地郊外問わず乱立しているので、総じて宿泊料金は安く設定されています。「この料金でこのホテルに泊まれるんだ!」と驚くことでしょう。
在住者御用達のお店に顔を出す
こちらは在住日本人御用達のアクルヒスーパー。日本の食材専門店で、調味料をはじめ冷凍食品、総菜、お菓子、お酒、レトルトなど幅広く扱っています。ただし値段は日本で買うより2倍から4倍ほどの高値。輸入ということなので仕方ないでしょうが、在住日本人の悩みの種でもあります。ちなみに、日本語フリーペーパーも置いてありますので、興味がある方は取りに行ってください。
お洒落なバーレストランも営業中
一人から恋人夫婦でひっそりと足を運びたくなるお洒落なレストランバーも数多くあります。日本では毎日外食はきついですが、在住日本人の多くは外食を基本としているようです。毎日お洒落なレストランやバーで食事をするのはちょっとうらやましいですね。また、日本人町のゴーバンナム通りには高級ベトナム料理レストラン「マンダリン」があります。毎日夜営業で、かつて小泉元首相もやってきた格式高いレストラン。とはいっても予算は十分旅行者でも行くことができる範囲内です。最後の晩餐にいかがですか。
路地裏に広がる日本人街
ベトナム旅行中、ご覧のような路地を見つけたら、是非入ってみてください。路地裏にはベトナムの魅力がぎゅっと詰まっています。レタントン通りから入れる路地裏も同様に日本人町が広がっています。迷路のように入り組んだ細道を進んだ先には、中に入ってみたくなるようなプラかごショップ、アクセサリーショップ、お洒落カフェなどがあるかもしれません。
路地裏を歩いていると、ところどころに、見かけるカウンターバーの看板。こちらは大人の男性が嗜むお店。女性従業員とカウンター越しにおしゃべりするお店です。この界隈のお店スタッフはみんな日本語がある程度喋れるので、もしベトナム人と交流したいと思うのであれば、お店のスタッフと会話してみましょう。みなさん気さくに対応してくれます。
ホーチミンの路地裏には日本の昭和を感じさせるノスタルジックなお店がたくさんあります。ご覧のようなおそば屋さんからうなぎ専門店、ハイボールのビラが貼られた立ち飲み処。焼き鳥の香ばしい匂いが堪らない昔ながらの居酒屋などなど、これらは在住日本人のために作られたリトルトーキョーです。ただし最近は日本食好きの外国人やベトナム人にも認知されはじめ、よく外国人が歩いているのを見かけます。
夜の日本人町へようこそ
日本料理は日本で食べられるから敬遠しがちですが、異国の地で食べる日本料理は少し雰囲気も味も違う様子。また、なにも食事をする必要もありません。日本人町を散歩するだけでも十分楽しむことができます。是非ホーチミン旅行では、夜の日本人町を歩いてみてください。