海外旅行では、その国の名物を食べておきたいところ。日本でも多国籍レストランは多数ありますが、やはり本場で食べる味は雰囲気も相まって格別です。しかし、楽しみにしていたベトナム料理も、「あれっ、こんなもん?」、「ちょっと残念な味」とがっくりしては旅行の満足度も下がってしまいますね。
そこで、今回は旅行者が行って満足、はずれなしのおすすめベトナム料理レストランをご紹介したいと思います。
1、ニャーハンゴン(Nha Hang Ngon)
ホーチミン市中心に立つコロニアル建築のお洒落な洋館風の建物。Nha hangとはレストラン、Ngonとはおいしい、つまりおいしいレストランというストレートな店名。入って正面はオープンエアのテーブル席が並び、建物内は風通しがよく、中央奥には噴水があります。階段を上がった2階は団体席が多数設けられ、予約をすれば個室も利用可能です。
建物の左右の通路には、写真上のようにびっしりと大きな器に盛られた素材が並んでいます。ニャーハンゴンでは注文の方法は2種類あり、1つは席について通常通りメニューから選ぶ方法。そしてもう1つは、この屋台に模した中から指さして選ぶ方法です。料理はベトナムの王道中の王道が並んでいますので、とりあえずここに並ぶ料理を食べておけば、ガイドブックに載っている名物は制覇できるかも。
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名称:ニャーハンゴン(Nha Hang Ngon)
住所:160 Pasteur St.Dist.1
営業時間:7:00~22:00
2、クアンアンゴン138(Quan An Ngon138)
観光名所の統一会堂のある通りを南に歩くと見えてくるベトナム料理レストラン。内外装は中部の伝統建築様式で、漆塗りのテーブルとイスはベトナムらしさを感じることができます。吹き抜け2階建てで、真ん中には複数の屋台があり、注文された料理はここで作っています。注文後は席を立って、屋台での調理風景を見学させてもらいましょう。
ここで食べられる料理はオーソドックスなベトナム料理ですが、どれもひと手間加えた工夫が味や見た目に施されています。ディナー時には旅行客だけではなく、現地のベトナム人も訪れる人気店なので、雰囲気ともに味も申し分なし。ホーチミン旅行の初日に訪れたいお店です。
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名称:クアンアンゴン138(Quan An Ngon138)
住所:138 Nam Ky Khoi Nghia St. Dist.1
営業時間:7:00~22:00
3、チーホア(Chi Hoa)
大通りのレタントン通りは、日本人町を起点に、ドンコイ通りとの交差点を過ぎ、その先のベンタイン市場まで続いている長い道。在住日本人や旅行者が多く行き交う通りです。その通りの一角に建つ小さな縦長の建物の食堂がチーホア。シンプルなテーブル席が並ぶ2階席はローカル食堂の雰囲気が漂いながらも、外国人向けに清潔に整っています。
こちらではベトナムの温かい家庭料理を食べることができ、「食堂は衛生面に不安」、「普段ベトナム人が自宅で食べている料理を食べたい」といったベトナム生活に染まりたい方におすすめです。また旅行客が多いといっても、値段はそれほど高くなく、一品200円~300円程度で食べられるのも魅力。ベトナム人は1品、多くとも2品しか頼みませんが、旅行者は3品以上注文する人も多いです。
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名称:チーホア(Chi Hoa)
住所:31A Le Thanh Ton St. Dist.1
営業時間:7:00~22:30
4、エスエイチガーデン(SH Garden)
ドンコイ通りの横を走るグエンフエ通りは、中央が歩行者天国の幅広い通り。昔ながらの古めかしいアパートメントの入口をくぐり、旧式のエレベーターに乗って上がった先にエスエイチガーデンがあります。屋内と屋外席があり、また屋内席でも窓際は見晴らしがよく、コロニアル建築の人民委員会庁舎やレックスホテル、ユニオンスクエアを一望できます。内装は木造やバンブー調にこだわり、お皿や土鍋も伝統の陶磁器。旅行者はもちろん、現地のベトナム人も足繁く通うレストランです。夜はライトアップされたグエンフエ通りが素敵ですが、昼間も南国香るひとときを満喫することができます。
立地柄旅行者の比率が多いため、旅行者向けの料理も多数用意。例えば生春巻きと揚げ春巻きを少量ずつセットにした盛り合わせは、外国人にとても人気です。また、日本語メニューも完備しており、注文するときはタッチパッドで写真を見ながら選ぶことができます※注文方法は変更する場合があります。
ベトナムの伝統料理から郷土料理まで、本場の味を忠実に提供してくれるほか、メニューは150種以上。名物を食べ逃す心配がありません。「この料理を食べたいけど、どのレストランにあるかな」と首を捻っているのであれば、こちらのレストランに向かいましょう。きっとメニューにあるはずです。
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名称:エスエイチガーデン(SH Garden)
住所:98 Nguyen Hue St. Dist.1
営業時間:9:30~24:00
5、ギースアン(Nghi Xuan)
中部の伝統建築で建てられたギースアンは、古き良き時代を感じるレストラン。古都フエは中国を宗主国としていた時代が長かったため、建築も中国風。日本人ならどことなく懐かしく感じるのは、時代の端々で共通点があるからではないでしょうか。ギースアンは市民劇場裏手のハイバーチュン通りを超え、一本幅狭い路地の先にあります。
中心市街地にありながらも、バイクの喧騒が聞こえない閑静な場所に建つので、時間を忘れてゆっくりと食事をすることができます。日本のガイドブックでも度々紹介されているため、客層は日本人が多い印象。ただし、近くはオフィスビルも多数あるので、昼時は現地人もやってきます。
ここで食べられる料理はフエ料理。かつて阮(グエン)と呼ばれる王朝が歴代築き上げた城下町が現在のフエ。歴代皇帝が食べていたとされる料理は宮廷料理として高級料理の位置づけがされていますが、ここでは宮廷料理風を食べることができるほか、一般庶民の人々が食べている食堂料理も楽しむことができます。
写真上のように、米粉やタピオカ粉を混ぜて餅状にした生地に、エビや肉を挟むのがフエ料理の定番。他のベトナム料理とは調理法も調味料も異なり、一線を画したものが多いので、基本はギースアンのようなフエ料理専門店でしか食べられません。ホーチミンにはフエ料理専門店はチェーン店を含めてごく少数しかありません。ギースアンは観光エリアに最も近く、雰囲気、味ともに一流を提供してくれるお店として覚えておきましょう。
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名称:ギースアン(Nghi Xuan)
住所:5/9 Nguyen Sieu St. Dist.1
営業時間:11:00~14:00、17:30~22:00
店によって異なる味
一重に「フォー」、「生春巻き」といっても、店によって味は異なります。フォーならばスープに特徴を持つ店が多いですし、生春巻きでは中身の具もさることながら、生地となるライスペーパーの質も店ごとにだいぶ違います。ですので、一つの店で食べただけで満足するのではなく、他のお店と食べ比べしてみてください。それがベトナム料理を楽しむポイントの一つでもあります。