フーコック島はベトナム南西部にある最大の離れ小島。タイランド湾に浮かび、カンボジアとの国境に接しています。陸地への移動手段はベトナム航空、ベトジェットエア、ジェットスターがベトナム主要都市とフーコック国際空港をつないでいます。また、メコンデルタ地方からは本土最西端のハーティエンと呼ばれる町から高速船が往来しています。ただし、ハーティエンまで行くのがかなり大変なので、通常はホーチミン観光客も空路での移動となります。
今回はフーコック国際空港に降り立って、市内へ行くまでの移動、および、滞在中の移動手段をご紹介したいと思います。
空港から市内までの移動
フーコック国際空港から市内までの移動は、すべてタクシーとなります。以前は市街地からさほど離れていない距離に空港があったのですが、2012年に拡張工事を経て移設完了。現在は空港から市内までタクシーでおよそ10分から15分程度の距離にあります。空港の到着ロビーを出るとすぐに外に出て、タクシーが待機していますので、それに乗って市内のホテルまで行きましょう。料金は15万ドン程度です。
フーコック島でタクシーは割高
フーコック島の各観光名所は、それぞれがかなり離れていて、島全体に散らばっているイメージです。その中でも専ら集中しているのは島の西部西海沿い。近年はリゾート投資会社のビンパール社がフーコック島最大の5つ星ホテルを建設したほか、2015年末には世界最大のサファリパークを開園したことでも話題になりました。
フーコック島でメインとなるタクシー会社は3社「マイリン」、「フーコックタクシー」、「タクシーサスコ」です。いずれのタクシー会社が市内を走っています。料金はほぼ同じ。初乗りは6千ドンとかなり安いイメージですが、そこから約200メートルおきに2千ドン加算されていきます。ホーチミンやハノイといった都心部のタクシーの料金メーターと比べ、異様に料金が上がるのが早く感じられるでしょう。また、実際本土よりもタクシー料金は割高になっている感じがします。
タクシーで観光名所への移動はおすすめしない
前述したように、観光名所は島内に散らばっていて、それぞれ距離があります。もしすべてをタクシーで回ろうとすると、例え物価安のベトナムといえど、かなり高くつきます。例えばユーンドン市市内からサファリパークまでは、約40万ドン、サオビーチまでは30ドン、真珠養殖工場までは15万ドン〜20万ドンが目安となります。片道でこれだけの金額がかかるので、往復はその2倍。各名所をすべて移動すれば、1日で150〜200万ドン程度かかってしまうかもしれません。
バイクをレンタルしよう
滞在中の心強い味方となるのがレンタルバイク。
フーコック島内のホテルでもレンタルできますし、ツアーデスク、レンタルショップなどでも可能。料金はオートマチックとマニュアルによって異なり、オートマチックは若干割高になります。1日借りて約20万ドン。半日だと10万ドン〜15万ドンですので、基本は滞在中ずっとレンタルしておくのがおすすめです。
バイクのデメリットも覚悟
政府が道路整備に着手したのは、ここ2年から3年の間。まだまだ島内には主要道路であっても赤土や砂利であることが多いです。ユーンドン市中心から南のサオビーチへ向かう途中は2016年2月現時点でも赤土の道路を数キロにわたって走らなければなりません。特に雨降りのあとは土がぬかるんでいて、バイクでの走行は非常に危険です。また、走行中にパンクや故障といったアクシデントも考えられます。だだっぴろい道でバイクが走れなくなったら、旅行どころではありませんね。その点も考慮して、バイクで移動するか、タクシーにするかを考えてください。
車をチャーターすることも可能
事前に交渉しよう
タクシーとバイク以外には、車をチャーターすることも可能です。主にツアーデスクやレンタルバイク店がこの手のサービスを提供しています。ツアーデスクだと、ジープを手配することもできるので、リゾート気分をさらに盛り上げてくれます。料金は1日チャーターで150万ドンから300万ドン。向こうの言い値の部分もあるので、交渉は必須(料金表がある場合は、そちらに従う)。タクシーだと、場所によっては滅多に走っていなく、捕まえるのに時間がかかる場合があります。
その点チャーターであれば、車はずっと待機してくれるので、思う存分遊び尽くすことができますし、メーターを気にする必要もありません。また、1日でなく、市内から空港までの移動のみでも受け付けているところがほとんどです。この場合は、往々にしてタクシーよりも割安となりますので、懐に余裕がない旅行者は、こちらを利用するのもいいでしょう。
基本はバイク。所によりタクシーが理想
フーコック島旅行では、バイクをレンタルすることによって、かなりの移動費を節約することができます。ただし、上述したようなデメリット(トラブル)もあることは覚悟してください。レンタルした店の電話番号を控えるとともに、走行するときは、無理なスピードを出さず、また人が多い場所を走ってください。トラブル時は、彼らに頼んで助けてもらいましょう。