ビーチエリアがあることでも知られているベトナムの中部ダナン。年々日本人旅行者数が増えている人気のリゾート都市に成長しましたが、まだまだダナンにすべての滞在日数を費やす人は少ないです。基本はダナンとプラスして1都市から2都市周遊する旅行者が多く、中部であればホイアンやフエが定番、その他では北部ハノイや南部ホーチミン、中南部ニャチャンなども人気です。
そこで、今回は初めてのベトナム旅行者がとるべき一番簡単なアクセス方法を都市別にご紹介したいと思います。
ダナンからホイアン:一番人気は「タクシー」。ただしホテルからはバス
ここ数年で急成長を遂げたダナンですが、4日、5日の旅程であれば、ダナンだけに留まるのは少し手持ち無沙汰となるかもしれません。そこで、おすすめなのが、隣町のホイアン。ダナン旅行者の8割以上が行くと言われている人気の世界遺産都市です。
ユネスコに指定されたホイアンは歴史上日本とも所縁があることから、日本人旅行者にも大好評。しかも、ここで紹介する各方面への都市の中では、最も距離が近いため、どんな旅行初心者の方でも簡単に行くことができます。
ダナンからホイアンへ行く移動手段でもっとも知られているのは「タクシー」です。所要時間は約40分ほどで、ひたすら南東に向かって一本道を進むだけ。
また、4つ星以上の高級ホテルであれば、ホイアン行きのバスがホテルから発着していることもあります。5つ星の高級ホテルであれば、定時発着のシャトルバスは無料で利用することも可能。一度滞在ホテルの運行状況を調べておくといいでしょう。
ダナンからフエ:バスが本命。ただし、条件もある
ダナンから北上することおよそ2時間半から3時間で行くことができるのは、古都フエ。1802年から1945年まで阮朝皇帝が歴史を築いていた、ベトナム最後の王朝です。旧市街の王宮跡や新市街に散らばる廟は世界遺産に指定されています。
他国と比較して、歴史好きが多いとされている日本人旅行者にとっては、フエも人気の観光地。しかし、ダナンからフエまでは3時間かかるので、タクシーだと料金が心配です。
そこで頼れるのば「バス」。日本では滅多に乗らないという人も多いことでしょうが、ベトナムではまだまだ現役で活躍してくれています。ただし、ダナンからフエに行く際はバス選びに注意が必要。まず覚えてほしいのは、「観光客向けのツアーバスを選ぶこと」です。旅行会社やツアーデスクで手配してくれるバスがそれに当たります。
一方、冒険心を出して、バスターミナルからローカルバスで行く場合はバスタイプが乗る寸前まで分かりません。最悪ミニバス(ハイエース級)に定員オーバーですし詰め状態で3時間揺られることもあります。筆者も一度経験しましたが、これは東南アジアの旅に慣れていないと、ちょっと我慢できるレベルではありません。バスに乗るときは旅行会社に手配してもらうのがいいでしょう。
ダナンからハノイ&ホーチミン:「飛行機」で行くのが無難
続いてご紹介するのは、中部ダナンから北上してハノイへ向かう方法。こちらも滞在が一週間前後ある旅行者に人気です。ハノイはベトナムの首都で、世界遺産のハロン湾やニンビン省、バッチャン焼きの町、少数民族と交流できるサパなどが人気のエリア。
市街地もホアンキエム湖やタイ湖といった美しい湖が広がり、いい意味での東南アジアらしくない、穏やかなひとときを過ごすことができるでしょう。
他方、南部ホーチミンは東南アジアらしい熱帯の気候で、年中半袖で歩ける常夏の都市です。日本人旅行者には一番人気の観光地ですね。
そのハノイもしくはホーチミンにダナンから行く場合は、「飛行機」がもっとも近道。というのも、ダナンからバスで行く場合、ハノイまでは約15時間、ホーチミンまでは20時間以上かかり、ちょっと現実的ではありません。飛行機であれば、ともに2時間以内で行くことができるので、移動日も十分観光することができます。
ダナンからニャチャン:飛行機が一番おすすめだが、寝台列車もある
ダナンが人気になる以前は、ベトナムのビーチリゾートといえば、中南部のニャチャンがその代表でした。現在でも欧米人に人気なのはニャチャンの方で、ニャチャンビーチを見てみると、何キロにもわたってパラソルが咲いているのを見ることができます。
ニャチャンもホーチミンと同じ南国の気候なので、南国バカンスらしい滞在余暇をおくることができるでしょう。また、ニャチャンはダナンのように世界遺産があるわけではありませんが、子供が楽しめるテーマパークや離島ツアー、遺跡巡りなどビーチ以外の名所も市街地に点在しています。
ダナンからニャチャンまで行く方法は3通り。1つは「飛行機」。こちらが最も早くてスマートですね。所要時間は1時間なので、飛行機が離陸して数十分たったら、すぐに着陸準備です。しかし、航空会社はベトナム航空しかなく、料金はちょっと高め。
残りの2つの方法は「バス」と「寝台列車」となります。10時間ほどかかるのがネックですが、毎日運航していますし、旅情緒も楽しむことができます。長旅好きの人におすすめです。
ベトナムの魅力をたくさん感じる旅に出かけよう
国内移動というと、旅慣れない人にとってはハードルが高いようにも感じますが、チケットは旅行会社やツアーデスクが代行してくれるので、あとは待ち合わせ場所に行くだけ。また、飛行機も国内ターミナルはいずれも面積が狭いため空港内で迷うこともありません。是非機動力を高めて、複数都市を巡る旅行を計画してみてください。