世界遺産に登録されているホイアンは、15~17世紀に交易で栄えた町。19世紀に交易の拠点がダナンに移されるまでは、中部最大の交易港として栄えていました。
現在では、そのホイアンの歴史を尊重し、毎月旧暦の14日には「ランタン祭り」を開催。普段とは一味違う夜のホイアンをお楽しみいただけます。今回は2018年度の模様をお伝えしたいと思います。
店頭に並ぶお供え物。ホイアンの伝統を見る
ランタン祭りは世界遺産に指定されている旧市街限定のイベントです。メインの通りでいえば、レロイ通り、ハイバーチュン通り、チャンフー通り、グエンティミンカイ通り、グエンタイホック通り、バクダン通りといった大通り。
夜18時30頃の夜の帳が下りたころから徐々にランタン祭りが開始。通りの店々の店主がお供え物を店頭もしくは店中に置き、長い線香を両手に持って仏壇に頭を垂れている様子をあちらこちらで見ることができます。
女性はうっとり♪ ランタンの小さな明かりが町を照らす
また、普段の旧市街は夜でもランタンの明かりと同時に、蛍光灯も使用していますが、この日だけは蛍光灯は禁止。ランタンもしくはろうそくの火だけが町に灯り、蛍光灯の明かりを持つ店は、見回りをしている監視員によって注意されます。
名物の灯篭流しは、実は普段も楽しめる
灯篭流しはランタン祭りのときだけと誤解されている方もいるようですが、こちらはランタン祭りの日以外でも毎夜バクダン通りと日本橋傍で開催されています。
ただ、ランタン祭りの日は普段より大勢で賑わうため、トゥボン川には多くの手漕ぎボートが泊まっていて、観光客はこれに乗って灯篭流しを楽しむことができます。また、現地人の中にはランタン祭りの日を狙ってブライダルフォトを撮る新婚夫婦も多いので、彼らの冠婚葬祭の様子も見学することができるでしょう。
ストリートフードも楽しもう
ダナンのホテルに宿泊されている方は、一度夜歩きをしてみてください。
「あれ?噂に聞いていた屋台がぜんぜん見つからない!」
「まだ22時過ぎだけど、お店のほとんどが閉まってる!」
といった状況に陥ることでしょう。ダナンは町の景観を保つため、ハノイやホーチミンよりも屋台は少なく、また両都市ほど発展もしていないので、深夜営業のお店も少なめです。
2018年現在も同様。数年前と比べると、より屋台の数は減ってきている様子。しかし、ランタン祭り中は御覧のように数多くの屋台が旧市街に現れます。
外国人も多く道端の屋台でストリートフードを楽しんでいるので、少し気が引ける方も、是非一度はホイアン屋台を体験していってください。
旧市街のレストランも繁盛
筆者は1年に1度はホイアンに行く機会があるのですが、毎年思うのが、「新しい店の発見」です。旧市街には数多くのカフェやレストランがあるのですが、足を運ぶ度に店の装いが様変わりしていたり、まったく別のお店になっていたりします。
特に2018年現在も数年前とはまるで違うお店を多く見つけることができました。以前ホイアンに来たことがある方も、今一度訪れてみてください。きっと自分に合った素敵なお店を見つけることができるでしょう。
<DATA>
名称:ランタン祭り
住所:ホイアン歴史保護地区内
営業時間:夕方〜23:00頃まで