ベトナム旅行と言えば、ハノイやダナン、ホーチミンが有名なエリアですね。しかし、今回紹介するのは、ベトナムの中南部に位置するバンメトートという町。ダクラック省の省都で、都心とはまるで異なる雰囲気を持つ自然に覆われた町です。まだまだ日本人には知られていませんが、欧米人観光客は非常に多いほか、ベトナム在住外国人にとってはお馴染みのところ。
今回はバンメトートの基本概要をご紹介します。
アクセス
バンメトートまでは空路が一般的。ハノイ、ダナン、ホーチミンといった都市から国内線で一時間程度で行くことができます。バンメトート観光に必要な日数はおよそ2日。ホーチミンなど他都市も併せて5日か6日程度のベトナム滞在を計画すると、余裕をもった観光を楽しむことができます。
ホテル情報
ホテルは市街地にまばらにあり、交通の便も悪くありません。大通りに出ると流しのタクシーをすぐ捕まえることもできるので、それほどエリアにこだわる必要もないでしょう。ただ、4つ星、5つ星といった高級ホテルが極めて少なく、2つ星、3つ星程度が比較的多い様子。アジア旅行に慣れていない方は、4つ星もしくは5つ星を選んでください。3つ星だとなかなか満足できるホテルはないかもしれません。
素朴な郷土料理を
バンメトートの名物料理は主に2種。「バンメトートの郷土料理」と「少数民族の民族料理」となります。ともにそれほど見た目に違いはなく、いわゆる山岳料理となります。地元で獲れた野菜やイノシシ肉、ラック湖で獲れる川魚の料理などがメイン。いずれも他の都市ではあまり見かけない郷土料理なので、ここで思う存分堪能しておきましょう。
市内観光名所
バンメトートは郊外がメインですが、市内も半日から1日程度かけて楽しむことができます。ただし、それほど名所が転がっているわけではないので、道中カフェやショッピング、散策しながら風景を楽しむなどして、時間と心に余裕を持つことが楽しむ秘訣です。
ダクラック博物館
レユアン通りにあるダクラック博物館。ダクラック省の歴史や戦争当時の写真、少数民族の生活様式を学ぶことができる人気の観光スポットです。近代的な外観に内観は高い吹き抜けで開放的。ゆっくりと見学することができます。また、要所で英語の説明があるのも魅力。
カイドアン寺
1953年創建のバンメトート市内では最も由緒ある寺院の一つ。中北部フエやエデ族のロングハウスと呼ばれる独特な家屋を再現したユニークさも持ち合わせ、中央に立つ釈迦像と大仏は必見。僧侶がここで暮らしている様子や、参拝にくる仏教徒もみることができます。
アコドン村
市内からタクシーで15分ほど走ったところにあるアコドン村は、バンメトートの中心から最も近いエデ族が暮らす村です。エデ族はここダクラック省の先住民とされ、バンメトートとその近郊の中では最も大きな部族。エデ族とベトナム人は時折反発を起こすものの、基本は穏やかに共存している様子がうかがえます。
チュングエンコーヒービレッジ
バンメトートはコーヒー栽培が盛んで、コーヒーの町とも呼ばれています。そんなバンメトート産のおいしいコーヒーを飲みたければ、おすすめなのが、このチュングエンコーヒービレッジです。チュングエンは高級カフェチェーン店で、ベトナム全国で見ることができますが、そのチュングエンが生まれた町がここバンメトート。本場のコーヒーの味を楽しむことができるほか、ツアーデスク、博物館、お土産コーナーも併設しています。
バンメトート市場
バンメトート市街地の中心に立つバンメトート市場。ホーチミンのベンタイン市場のような外国人向けの雑貨はなく、基本はローカル市場となります。卸売りの要素もあるため、大量に仕入れていく業者の姿をそこかしこで見ることができます。かわいらしいデザインのマスクや洋服、キッズ服、サンダル、アクセサリーなどは家族用のお土産としていいかもしれませんね。
郊外エリア
バンメトート旅行のメインとなるのが郊外。ツアーデスクはあまりないので、流しのタクシーかホテルに頼んで車をチャーターするのが一般的です。どこのエリアも市街地から車で1時間ほどかかるので、滞在時間に余裕がない方は、行くべきスポットをしっかりと吟味しましょう。
ダライヌア滝
まず最初はダライヌア滝。自然を満喫できる観光スポットとして人気のほか、滝の傍にはロングハウス建築の宿泊施設もあります。敷地内には郷土料理を食べられるレストランもあります。滝の迫力に圧倒されるほか、森林散策も魅力的です。
ブオンドン村
観光地化されたスポットの「ブオンドン村」ではゾウに乗る体験ができます。ゾウの背に乗って沼地や湖を闊歩する時間は、まさに自然と一体化するひと時。バンメトート旅行のハイライトとなります。
ヨックドン国立公園
広大な敷地を持つヨックドン国立公園。ベトナム全国の国立公園の中で最大面積を保有します。絶滅する危険があるゾウの保護に力を入れており、さらに野生のトラやヒョウも生息しています。あくまでも自然公園なので観光地化されているのは入口のみ。カフェ、宿泊施設、ゾウ乗り体験が用意されています。
ラック湖とブオンジュン村
ラック湖はバンメトート観光で最も人気のエリア。毎日欧米人のツアー団体が訪れる要所で、ゾウ乗り体験、山岳料理、少数民族の村の散策などができます。ゾウ乗り体験は周辺の道を散策したあと、ラック湖を渡るのが名物。さらに手漕ぎボートに乗って湖を周遊するコースもあり、半日楽しむことができます。
また、ラック湖沿いに歩いて行けるブオンジュン村はムノン族とエデ族の2つの民族が共存して暮らす珍しい村。ロングハウスで生活する彼らの様子をのぞいたり、お土産店で民芸品を購入することもできます。
メイン都市+バンメトート旅行がおすすめ
バンメトート一都市だけというよりは、ハノイやダナン、ホーチミンといったメイン都市と併せて行くのがおすすめ。滞在に余裕がない方は、1日だけでも楽しむことができます。その際はラック湖がおすすめです。