ベトナムのホーチミンには各国の住民エリアが存在します。5区にはチャイナタウン(中華街)があるように、中心部のレタントン通りには日本人町、南方7区には韓国人街であるコリアンタウンもあります。それと同じように、ベンタイン市場近くにある通りが、「アラブストリート」。一本の短い通りではありますが、そこだけ雰囲気はまさにアラブ。きっと面白い体験をすることができるでしょう。
今回はホーチミンの「アラブストリート」をご案内します。
アクセス
アクセスはベンタイン市場から徒歩1分。というより、ベンタイン市場から伸びている道なので、すぐに分かるでしょう。ベトナムでは道の分岐点に御覧のような通り名の看板があります。アラブストリートであるグエンアンニン(Nguyen An Ninh)通りの看板を見つけたら到着です。
アラブストリートを散策しよう
ベンタイン市場周辺はベトナムらしさが漂う一方、目と鼻の先にはアラブの雰囲気に満たされたアラブストリート。二つの空間が調和したなんとも不思議な雰囲気を楽しむことができます。
この通り沿いには雑貨店、レストラン、ホテル、マッサージがたくさん並んでいます。そして行き交う人々はほぼアラブ人。
アラブ人の中でもイスラムの女性はヒジャブ(スカーフ)を被っているので、すぐに分かりますね。ベンタイン市場内でもやはりアラブ人の旅行者は非常に多く見かけます。
通り沿いに並ぶ雑貨店の多くはこのような生地を扱うお店です。ベトナム人はアオザイや洋服をオーダーメイドで一着一着新調する習慣があるので、町のいたるところに生地だけを扱うお店が点在しています。アラブ人にとってもオーダーメイドは普通のようですし、同通りの生地屋では頭にかぶるスカーフや顔を前面に覆うチャドル、ほぼ全面を覆うブルカなど多彩なイスラム衣装を売っています。
アラブ料理を堪能
ここで楽しんでいってほしいのは、こちらのアラブ料理レストラン。アラブ料理といえばマレー料理、トルコ料理、レバノン料理、ドバイ料理などが思いつきますね。豆をペーストにしたフムスやパンのハモスなど定番どころをどの店も扱っています。日本では専門店に行かなければなかなか食べる機会に巡り合わないかと思いますが、ベトナムではアラブストリートに行けばいくらでも食べることができます。
料理はどれもおいしいですし、ベトナム料理に飽きてしまった方にはちょうどいい口直し。また、レストランの店内はアラブ圏にありがちの大衆食堂をイメージしていますので、ベトナムとは異なる独特の空気を感じることができます。
アラブストリートで新しい発見を
アラブストリートにはマレー語やアラビア語の看板をよく見かけますし、レストランや露店にあるメニューにはマレーシア通貨単位のリンギットも表記されています。また、マレーコーヒー(コピ)を扱う露店もありました。是非ベトナムの中でアラブ世界を楽しんでいってください。