グエンフエ通りといえば、ドンコイ通りと並ぶホーチミンのメインストリートの一つ。2015年に歩行者天国となって以来、旅行者、現地人問わず人気のアミューズメントスポットとなりました。そのグエンフエ通りも2017年に入ってから、通り沿いには続々とお洒落なお店がオープン。ドンコイ通りで雑貨の買い物をしたあとは、ここでまったりとした時間を過ごしていってはいかがでしょうか。
ドンコイ通りよりも人気?
数年前までは、ドンコイエリアの周辺でガイドブックに特集されるのは目抜き通りであるドンコイ通りだけでした。雑貨店やレストラン、マッサージ店などが並ぶ通りでは、確かにドンコイ通りは群を抜いて最もにぎわっている通りです。しかし、グエンフエ通りが歩行者天国になってからは、ドンコイ通りに並ぶほどのにぎわいをみせています。旅行者の中には、「ドンコイ通りよりも、むしろグエンフエ通りが観光の中心では?」と言う人も少なくありません。また、グエンフエ通りはドンコイ通りの隣にあるので、2つのメインストリートを同時に楽しむことができます。
若者のステータスの2大カフェ
カフェ天国でもあるベトナムでは、ここ数年で高級カフェチェーン店が現地人の間で注目されはじめています。いままでは一杯100円程度の安いカフェで何時間も雑談するのが若者の楽しみでしたが、最近は一杯3~500円する高級コーヒーを啜りながら気品ある時間を過ごすのが若者のステータス。日本では20年以上前に1号店をオープンしたアメリカのスターバックスコーヒー。ホーチミンにも現在は多数店舗を構えているのですが、実は初めて進出したのは2013年のこと。まだ4年しか経っていないんですね。それでも、すでにスタバはベトナムの若者から中高年世代のハートをがっちりと掴んだ様子。ただ、ベトナム人からすると高級で、ちょっと大人の気分となります。
こちらは「コーヒービーン&ティーリーフ」というアメリカ発の高級カフェ。日本には全国に8店舗しかないため、日本人の間ではあまり知られていませんが、東南アジアを中心に世界27か国700店舗以上を展開しているマンモスカフェチェーン店です。ホーチミンでもコーヒービーンは高級カフェとしてベトナム人の人気の的。主にビジネスマンがここで商談をしたり、一人でパソコンを打っている姿がお馴染みです。グエンフエ通り店は立地柄観光客が多いため、オープンエア席を幅広く設けて、歩行者天国の風景を眺めながらコーヒーを嗜むことができます。
ただのお洒落通りじゃない!ベトナムらしい風景も
ベトナムのここ10年の発展ぶりは目を見張るものがあります。高層ビルに近代的なショッピングセンター、高級マンションなどが建て続けに並ぶようになりました。ただし、昔のなにもかもが失われてしまったわけではありません。写真上のこの風景も、いまだ健在の一つ。三角帽子の菅笠を被って天秤棒に商品を載せて歩く行商人。おばちゃんが多く、「なんか買っていきな」と気軽に声をかけてくれるのが嬉しいですね。
グエンフエ通り沿いには「ラッキープラザ」という商業ビルがあります。ドンコイ通りからも出入口があるので、どちらからでも抜けることができます。このラッキープラザは上階にはタックススーパーがあり、旅行中必要な日用品や食品類はすべて手に入れることができます。また、下層階は御覧のように、フロアには数十の雑貨店で満たされていて、歩く度に袖を引っ張られる熱気を感じることができます。ちょっとした市場のような体験をすることができますし、もちろん値段は交渉性。是非値引き交渉をしてみてください。
日本の書籍も販売中!ベトナム最大手の書店
こちらはベトナム最大手の書店「FAHASA」。最近は日本の紀伊国屋書店と提携して、日本の書籍を販売するようになりました。日本で買うよりも割高ではあるのですが、活字を読めるとあって在住日本人は重宝しているようです。また、ベトナムの書店は一般的に文具店も兼ねていて、また、こちらのグエンフエ通り店は大型のため子供向けの玩具売り場も充実しています。記念にベトナム語の本を買うのもいいですし、英語ができる方は、洋書も幅広く扱っているので、ここで手に入れてみてはいかがでしょうか。
夜のグエンフエ通りは若者のたまり場に
夜のグエンフエ通りもなかなか素敵な時間を過ごせるはずです。歩行者天国の真ん中にある噴水は、夜になるとイルミネーションショーが開催されます。カラフルに噴き上げる噴水はただただ黙って眺めているだけでも情緒があります。また、ストリートミュージシャンや大道芸も多くいますし、サイゴン川方面に向かうにつれて、屋台や行商も増えてきます。通り沿いはオープンエアのカフェでくつろぐ観光客や、多国籍料理を楽しめるレストランに入っていく人たちで満たされていて、観光エリアらしいがやがやとした空間が広がっています。
グエンフエ通り沿いには、一見古めかしい建物があり、初めての方はちょっと入るのにためらいがあります。しかし、夜になると御覧のように建物内で営業しているお店が続々と照明をつけ始めます。外から見ても美観ですが、せっかくだから是非中に入って、建物内のお店巡りを楽しんでいってほしいところです。この建物にはカフェやアパレル店、アクセサリーショップが入っていて、その多くは地元の学生に人気のお店。もしベトナムのファッションや学生に人気のカフェを見てみたかったら、こちらの建物に入ってみるのがいいでしょう。
住所:42 Nguyen Hue St.
アオザイショーで夜を締めくくる
グエンフエ通りには2016年にオープンしたばかりのアオザイショーもあります。夜に定期開催され、公演時間約2時間の大ボリュームのステージとなっています。単なるファッションショーではなく、ベトナムの少数民族の暮らしの一コマや、古代から現在の洋服の移り変わりの様子なども鑑賞することができます。
一度ならず二度、三度と探索してほしいエリア
グエンフエ通りは歩行者天国になってからまだ二年ほどしか経っていませんので、現在もお店は頻繁に変わります。一度来たことがある方も、次行ったときはお店は様変わりしているかもしれません。探索しがいがある通りなので、是非足を運んでみてください。