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ホーチミンは雨季に突入!旅行には注意しよう

南北に長い国土を持つベトナムは、地域によって気候が異なるのが特徴。日本でも北海道と沖縄とでは、年間を通して気候に大きな差がありますね。ベトナムも北部ハノイと南部ホーチミンを比べると、若干の気候の違いがあります。今回紹介するのは南部ホーチミンの2017年5月の状況。

ホーチミンは温暖のハノイと異なり、熱帯サバナ気候。明確な乾季と雨季に区別される典型的な東南アジアの気候です。例年よりも雨季に入るのが早い様子なので、これから旅行を計画されている方は、前もって現地情報を集めて、できるだけ万全の状態で臨むようにしましょう。

2017年の雨季は例年と比べると異なる点がある

バイクに乗るため、雨合羽は必ず持参している

一般的にホーチミンの雨季は5月ないし6月から12月頃までと言われています。2016年は猛暑が続いて乾季の時期が比較的長かった印象を受けましたが、2017年は早くも雨季のはじまりを告げるスコールが毎日のように......。実はこの予兆は3月の終わりころからすでに始まっていて、気象庁が例年とは異なる低気圧の到来を予報していました。

4月中も断続的に雨が降り続く日が月の3分の1ほど占めていて、5月にはそれが本格化したので、ホーチミン在住者にとっては「やっぱり今年は雨季が早く来たか」といった面持ちです。

長雨に注意

晴れ渡った空でも突然豪雨がやってくるのがスコールの特徴

東南アジアに旅行したことがある方ならばご存知かと思いますが、スコールとは"突発性豪雨"のこと。ずっと晴れ渡った青空が続いているにもかかわらず、突然豪雨がやってくることがあります。空が雲のない青空であったり、太陽が見えている場合はそれほど長く降り続くこちはなく、せいぜい数十分。ときには10分程度で何事もなかったかのようにからりと上がることもあります。

しかし、2017年5月末時点の空を仰いでみると、雨が降る前は決まって風が強く町を吹き付け、空は灰色にどんよりとします。日本の雨降りと似たような天気です。雨の時間はまちまちで、1時間以内にやむことも多いですが、数時間降り続け長雨へと変わることもしばしばあります。

歩くときは2つのことに注意しよう

突然の雨は旅行者をいつだって悩ませる

市内散策をしている最中、突然の大雨。近くにカフェやショッピングセンターなど商業施設があれば、そこに逃げ込んで雨が止むまで雨宿りするといいでしょう。また、観光散策を続けたいのであれば、予め折り畳み傘かポンチョのような雨合羽は持参しておくと便利です。いつ雨が降ってもかまわないというよりは、雨が降ること前提に持っていくといいでしょう。ちなみに雨が降りはじめると、道端の屋台がビニールの雨合羽を売り始めます。1着1万ドン程度(50円)と安いですが、すぐに破けてしまうので一度切りの使い捨てと思ってください。ポンチョはスーパーやコンビニでも必ず売っていますし、最近は折り畳み傘もよく見かけます。

傘やポンチョを着て町を歩くときの注意点は2つあります。

1つ目は"バイクや車の水跳ね"です。水たまりがあちらこちらにできているので、それを踏んで走るバイクや車の水が跳ねて、大量にかぶってしまうことがよくあります。ポンチョであれば身体に水を浴びても大丈夫ですが、傘では防げませんね。こちらが注意しても避けきれるものではありませんので、『必ず歩道を歩くこと』、『歩道がなければ、道の端を歩くこと』に細心の注意を払うようにしましょう。

2つ目は"接触事故"です。バイク社会のベトナムでは四六時中縦横無尽にバイクが走り回っていて、ときには歩道にまで乗り上げて走ります。雨降りのときは視界が悪いので、バイクのドライバーも前方のみ注視して歩行者を見逃してしまうこともあります。正面衝突はなくとも、バイクのグリップやサイドミラーが身体の一部に当たることはよくあります。こちらも十分注意してください。

バイクに乗っているときは穴に注意!

道路はいとも簡単に冠水する

排水整備が悪いベトナムでは、雨季の時期はマンホールが壊れてすぐに水が溢れてしまい、町のいたるところで道路が冠水して御覧のような状況に陥ります。これはカントリーサイドではなく、ホーチミンの中心でも度々起こりますし、旅行者が歩く観光エリアでも同様に発生します。このように道路が冠水した場合は、できるだけ別の道を選ぶようにしましょう。

よくある事故は地面のくぼみに足を引っかけて転んでしまうというもの。水が張っているので道路の状況を目視できないことが原因です。バイクタクシーに乗っている方も要注意。ドライバーは注意して走りますが、それでも道路のくぼみにハンドルをとられて横転してしまうこともあります。

また、ベトナム人の小さな子供たちは、道路が冠水したら面白がって水遊びをしますが、感染症の危険などもあるので決して真似しないでください。

カフェでコーヒーブレイクをして待つのも旅行の醍醐味

窓辺から見るホーチミンの景色

上述したように、雨が一度降ってしまうと、その間の観光散策は困難に見舞われます。また、低気圧が押し寄せてきたときや台風が迫ってきたときは、雨風が非常に強く吹き付けるので傘をさすのは危険となります。そんなときは諦めて最寄りのカフェに駆け込むのがいいでしょう。ホーチミンはまさにカフェ天国。コンビニよりもマッサージ店よりもレストランよりも、何よりもカフェが多く点在しています。市内のカフェは大抵が冷房が効いていますし、WiFiはもちろん無料。ベトナムコーヒーを飲みながら窓辺から見る雨降りのホーチミンの風景も情緒があっていいものです。

2017年は台風もあり激しい雨日が多くなる

5月が終わり6月に入ると、本格的な雨季となります。ポンチョや折り畳み傘をバッグに入れておくのは忘れないように。そして、市内観光をする際は、雨が降ったときに立ち寄るカフェを事前にピックアップしておくのもいいでしょう。

日本の秋頃はベトナムでも同様に台風のシーズンとなります。全国的に台風が到来して、何日にもわたって断続的に降り続ける日も多くなるので、屋内で楽しめる観光プランを組んでおくのもおすすめです。

著者プロフィール

ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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