ベトナム中南部に位置するニャチャンは、南シナ海が広がる一大ビーチリゾート。ビーチといえばシーフードが名物となりますが、それ以外の料理は何がおすすめなのでしょうか。今回はニャチャン旅行者に是非食べて行ってもらいたい一押しのニャチャン料理をご紹介します。
1、バインカン(Banh Can)
まずはこちらの食べ物。屋台料理の王道でもある「バインカン」と呼ばれる料理です。日本人の間では、ベトナム風たこ焼きと言われていますが、味も作り方も異なります。米粉ベースの記事を使い半円状に固めて焼き上げて、具にはエビや豚肉などが添えられます。海沿いの町であればブンタウやムイネーなどでも定番料理となっていますが、ベトナム人にとってはバインカン=ニャチャンの印象が強いようです。
基本は食堂や屋台で食べられるお手軽料理で、レストランで扱っているところは旅行者向けの店くらい。一皿5個で3万~4万ドン程度です。ポーナガル塔の道路を挟んだ向かいの細道沿いには、地元で有名なおいしいバインカンの屋台が複数軒並んでいます。
2、ネムヌン(Nem Nuong)
こちらは中部およびニャチャンの名物とされている一品。豚肉のすり身を固めて竹串やレモングラスの茎に固めて網でじっくりと炭焼きしたものです。このまま食べてももちろんおいしいですが、ベトナム人流に食べるのであれば、同じ皿に盛りつけられているブン(米粉麺)やキュウリ、香草、レタスなどをライスペーパーに包んで生春巻き風にして口に運んでください。ツケダレはヌクマムはレモン、砂糖、生姜、ニンニクを入れたヌクチャムが主流。
こちらはベトナム料理レストランでも取り扱っている定番料理ですし、専門の食堂もあります。やはりメインは肉なので、これが香ばしくおいしい店は現地人にも非常に人気があります。
3、チャーカー(Cha Ca)
ベトナム風さつま揚げとして知られているチャーカーは、ガイドブックなどではベトナム料理の定番料理としてフォーや生春巻きと一緒に紹介されていることが多いですね。現在では全国どこでも食べることができますが、もともとはこちらも海の町が発祥。とりわけニャチャンのチャーカーは分厚くボリューミーで味も濃厚と評判があります。日持ちはしないのでお土産に持って帰るのは厳しいですが、おやつの時間に食べ歩きで一枚買ったり、ホテルにレンジがあれば買い置きしておくのもいいでしょう。外出中は冷蔵庫で保存してください。
一般家庭ではチャーカーをそのまま食べますが、お店では麺料理の具として添えられているのが一般。ただし、ニャチャンのブンカー(チャーカーを具にしたブン料理)食堂では、チャーカーだけも売っています。郷土料理らしいですね。
4、ブンカー(Bun Ca)&ブンスア(Bun Sua)
ブンとはベトナムの名物の米粉麺のこと。実はフォーよりも親しみがある食材です。そのブンを麺にしたスープ麺がこちら。具にチャーカーが使われているものがブンカー(あるいはブンチャカー)、具にクラゲを使ったものがブンスアと呼ばれています。どちらも日本人には珍しい食材なので、両方楽しみたいところ。スープや麺自体は同じなので、多くの食堂では両方メニューにあります。
また、道端の屋台でもブン料理は定番の一つで、ニャチャンの人々にとっては仕事に行く前の朝食として親しまれています。ちなみに珍味としても挙げられるクラゲですが、ベトナムでは比較的ポピュラーで、全国どこのスーパーでも売っています。
5、味付きライスペーパー
こちらはお土産用として数年前から認知され始めたもの。素材のライスペーパーにマンゴーを味付けしています。味はかなり濃厚でもっちりとしていますので、子供は喜ぶかもしれません。また、同様にドリアン味もありますが、こちらは匂いはかなりきつめ。賛否両論あるお土産になりそうですが、ユニーク土産としては面白いかもしれません。
買う際はしっかりと密封されているかを確認してください。封をホチキスで止めているだけのものも多く、小さなアリが侵入していることもあります。買える場所はナイトマーケット、ダム市場など。どこで買ってもそれほど品質や味に違いはない様子。
6、つくだ煮
こちらは魚介のつくだ煮。甘辛いものが多く、小さなカニ、イカの干物などが定番。プラスティックの瓶に入っていて、サイズも複数種類あるのでベトナム人のニャチャン土産では必ずといっていいほど買われる料理となります。日本人にも親しみある味となりますので、多少の辛さが大丈夫であれば、比較的誰でもおいしく食べられることでしょう。ただし、小さな便でも量はけっこう入っているので、ミニマムで買うのがおすすめです。
ナイトマーケットやダム市場、ニャチャン空港など旅行者が足を運ぶ場所全般で見かけることができます。安いもので4万~6万ドン程度。日本円で200~300円なのでリーズナブルですね。ニャチャンの味を日本へ持ち帰りたい方にとっては重宝するお土産となるでしょう。
7、シーフード(特にエビ)
やはりシーフードは外せない料理。特に大振りのロブスターは一度は食べておきたいところです。海鮮食堂はもちろん、ニャチャンビーチの砂浜でもロブスターを売り歩く行商人がいます。一匹丸ごとで約30万ドン(1500円)くらい。また、その他にもシャコ、イカ、タコ、貝は押さえておきたい魚介。貝は日本では見かけない種類が多いので、少しずつ試食してみるといいでしょう。
シーフードレストランやホテル内のレストランはいずれも高くつきますので、予算を節約したいのであれば食堂に行くのがいいでしょう。ただし、いずれも魚介は時価のやりとりが普通なので、キロ単位の値段を聞いて、逐一計算する必要があります。
8、ダンタン(Dang Thanh)
こちらはダンタンと呼ばれる水で、なぜかは分かりませんがニャチャンのどのお店でも売っていて、ニャチャンの人がこよなく愛するドリンクです。完全な郷土料理の一つで、ホーチミンやハノイといった他のエリアでは飲むことはできません。こちらはただのミネラルウォーターではなく、実は炭酸飲料。といってもソーダではなく水に炭酸が入っているだけなので、無味無臭。おいしいかどうかはさておき、ニャチャンに来たら一度は飲んでみてください。
ニャチャン市内であれば、どのレストランでもたいていは水と並んでメニューに載っていますし、コンビニでも必ずあります。
ニャチャン名物で盛り上がる
御覧のようにニャチャンの名物、郷土料理はたくさんあるため、シーフードだけではいささか物足りません。滞在期間中、できるだけ多くの名物を召し上がってください。