カンボジア旅行に来たら、まず食べておきたいのがカンボジア料理ですね。クメール料理とも呼ばれる伝統料理は日本人の舌にも合うものばかり。しかし、外国人行きつけのレストランに行けば、食べられるのは定番料理のみ。カンボジア料理というのは本当に多彩で種類豊富です。実はカンボジア人が普段食べている料理はレストランにはないものかもしれませんよね。
そこで、今回は旅行先で是非押さえてほしいカンボジア料理を5つ、食べられる場所と併せてご紹介したいと思います。
グルメその1、下町料理「クイティウ」
こちらは米粉でできた麺の「クイティウ」は、カンボジア人にとっては朝食や昼食で食べる庶民派料理。ちなみに、カンボジア人は麺を食べるときも基本はフォークとスプーンを使い、箸を使う習慣はあまりありません。ただ店によっては箸もおいてあります。
クイティウはベトナムの「フーティウ」と名前が似ているように、一説には、クメール人が南下してベトナムのメコンデルタに入り、そこでクイティウを浸透させて現在のフーティウ(ベトナム料理)として伝えられたとされています。「北がフォーなら南はフーティウ」といわれているように、フーティウはベトナム人にとってもメコンデルタおよび南部の名物料理。味はコシが強い細麺で塩気と豚骨の出汁が効いた比較的薄味。ミートボールやニンジンの野菜を浸して食べます。テーブルに備えられている唐辛子や魚醤などを垂らして味にアクセントをつけることもできます。
<食べられる場所>
カンボジア人は一般的に路上屋台で食べます。それか、旅行者の活動エリア内であれば、オールドマーケット内の食堂で食べることもできます。ただし、いずれも衛生面に心配があるので、不安な方は旅行者行きつけのレストランに行きましょう。パブストリートやアンコールナイトマーケット周辺のお店であれば、たいてい取り扱っているはずです。
グルメその2、スイーツはカボチャプリン「ラパウ・ソンクチャー」
カンボジアのスイーツといえば、ココナッツミルクをたっぷりかけたもの。具はさまざまで時代や流行によっても変わっていきますが、緑豆、餅、たろ、きくらげ、ライチ、もち米、ゼリーなどが主。自分で選ぶことができるのも魅力。その中でもカンボジアスイーツとして世に知られているのが、カボチャプリンのラパウ・ソンクチャー。カボチャをくりぬいてプリンを入れたスイーツで、ココナッツミルクをかけてカボチャもプリンも甘く南国の風味に仕立てられています。男性にも女性にも人気で非常に食べやすいのが特徴です。
<食べられる場所>
代表的なカンボジアスイーツとはいうものの、どこのお店、レストランでも扱っているわけではないのがいささか残念なところ。外国人が行きつけのレストランであっても扱っていない場合が多々あるので、最初にメニューを見せてもらい確かめてください。チェーの専門店や屋台に行けばまず食べることができます。その他市場内の食堂でも食べることができます。カンボジア人にとっても日ごろ食べる甘味なので、現地人御用達のお店に行く方が当たる確率は高いかもしれませんね。
グルメその3、屋台で是非食べたい「カエル肉の串焼き」
こちらはカエル肉。一昔前まではゲテモノ扱いされていたB級グルメの一つですが、昨今はベトナム、カンボジア、シンガポールといった東南アジア料理の定番ともなっていますね。カエルの足や特徴的な胴体などをそのまま残しているため、免疫のない旅行者にはグロテスクに映りますが、普通に現地人が食べているのは御覧のように、足くらいしか確認できません。味は鶏肉のような食感で柔らかく美味。
<食べられる場所>
食べられる場所は主に屋台。例えば東方のロリュオス遺跡に向かう道中にはその手の屋台がいくつもあります。いずれも炭火で網焼きしているので非常に香ばしく、その他魚や牛肉の燻製なども併せて売っているのが定番です。
グルメその4、カンボジア人が週に3度は食べる「バイチャー」
こちらはバイチャーと呼ばれる、いわゆるチャーハン(炒め飯)。店の形態によって見た目も素材も味もさまざま。味付けは塩気が効いていて、野菜や肉のこま切りが具。魚醬やカンボジア醤油をかけて食べるのもおいしいです。週に3度以上食べるというカンボジア人も多く、昼食や夕食の定番でもある代表的な下町グルメ。
<食べられる場所>
万人共通の味から、遺跡周辺の外国人向けのレストランやパブストリート周辺の食堂でも度々見かけることができます。ただし、炒飯にしては値段が高く感じられるので、節約したい方は庶民向けの店に行きましょう。1~3ドル以内で食べることができるはずです。
グルメその5、カンボジア風「さつま揚げ」はかなりイケる
最後はこちらのさつま揚げ。日本でも普通に食べられているものですが、東南アジアでもさつま揚げを食べる国は多く、カンボジアもその一つ。魚のすり身を表面がカリッと香ばしくなるまで揚げているのが特徴。野菜の小間切れが具に入っていて、一度に出てくる量はボリューミーなので、これだけでお腹を満たすことができます。味は日本のそれよりも濃く、厚さは薄いです。
<食べられる場所>
食堂での定番料理。外国人向けのレストランでメニューにあるかどうかは五分五分。数十と種類豊富な料理を扱っているレストランであれば、メニューに載っている可能性が高いです。これ一つでお腹いっぱいにもできますが、旅行者は副菜として注文するのが定番。メインと併せて注文しましょう。ただ、店によってはかなりの量が出てくるので、1人だとこれだけでお腹いっぱいになってしまうかも。
カンボジア料理は日本人にも食べやすい
今回紹介した以外にも食べてほしい料理はたくさんあります。カンボジア料理はスパイスなどをそれほど多く使わないので、エスニック料理と言われるアジアン料理の中では比較的日本人にも食べやすいと言えます。日本では滅多に食べる機会はありませんので、是非現地で思い残すことなく食べていってください。