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ベトナム生活でびっくりトラブル!~日常編

東南アジアの異国で生活していると、日本とはかけ離れた日常を少なからず体験することになります。時には面白おかしく、時には理不尽で、時には感動を覚えたりすることもあります。「これもベトナムらしい」と受容することができるものもあれば、「10年ベトナムに住んでいるけれど、これだけは許せない」といった憤慨することもあります。それらすべてひっくるめてベトナムという国。

今回はベトナムに滞在している日本人が、日常で感じるびっくりトラブルをご紹介します。また、在住者目線で「慣れること」と「慣れないこと」に分けてお届けしたいと思います。

慣れること:安かろう悪かろう

「まさかこれが壊れるのか!」というものも多い

「安くて良い品」が普通の日本ですが、ベトナムで生活すると、その考えがいかに先進的だということを思い知らされます。ベトナム人は基本安かろう悪かろうで商品を購入します。つまり、安いものは品質が悪く、すぐ壊れても仕方がないと思い、もし良質の品を買いたければ、高い値段を払わなければならないということです。もちろん間違っているわけではないのですが、日本と比べて非常に極端であるということです。

例えば、子供たちが毎日学校で使っているシャープペンシル。日本人はメーカーや生産国など特に選ばないで買いますよね。しかし、ベトナム人はきちんと調べます。たかがシャープペンシルかと思われるでしょうが、これも品質はピンキリで、50円程度で売っているものは筆箱に入れておくと瞬く間に分解されたり壊れてしまいます。いいものを買いたければ、日本産や韓国産を購入するのですが、値段は200円くらいと4倍の値段を払わなければなりません。

慣れること:突然話しかけられる

ハノイの路上屋台にて

日本でも関東人と関西人では性格、気質が異なるように、ベトナムでもハノイとホーチミンでは人の性格が違います。ハノイは日本の東京のようで、ホーチミンは関西。人懐っこく、人見知りをしない人が多いです。バイクに乗って赤信号で止まっていると、横につけたバイクの人が、「そのバイクいいね、いくらで買ったの?」と突然話しかけてくることもあります。

また、レジで会計待ちをしていると、後ろのベトナム人が勝手にかごの商品を手に取って、「あんた、これどこの売り場にあったの?私も欲しいわね~。あんたのかご見ておいてあげるから、一つ持ってきてくれない?」といったまさかの依頼をされることもしばしば。滞在当初は突然話しかけられてびっくりしましたが、これもすぐ慣れてしまいます。

慣れること:時間にルーズ

ホーチミンの中央郵便局前

日本人は世界の人々が驚くほど時間に正確です。バスも電車も時刻表通りに運行しますし、仕事だろうとプライベートだろうと、待ち合わせなど約束の時間は必ず厳守。遅れる場合は前もって連絡するのがマナーですし、小さい頃から「5分前行動」と教育されているかと思います。

しかし、ベトナム人は日本人からみると非常に時間にルーズ。バスは時刻表そのものがありませんので、いつか来るバスをじっと待ち続けていなければなりません。もちろん対ベトナム人も同様。待ち合わせの時間ぴったりに来ることはまずありませんので、日本人の多くは待ち合わせ場所にカフェを指定して、コーヒーを飲みながらゆっくりと待ちます。

慣れること:小さな嘘とぼったくり

例えば、会社で出勤時間に遅れてきたベトナム人スタッフに理由を聞くと、寝坊にも関わらず「バイクが突然壊れた」といった小さな嘘をつきます。レストランでは、従業員がこちらがオーダーしたものとは違う料理を持ってくることも多々あります。「これ頼んだのと違うよ」と指摘すると、「いや、あなたはこれを頼んだ」というので、その従業員が書いた伝票を見せると、「あー、忘れてた、そうだった」と白状します。このようなすぐばれる小さな嘘をつく人が多い印象。

また、ぼったくりも在住者となると慣れてきます。例えばバイクの駐車場を利用したとき、看板には3000ドンと表記されてあるにも関わらず、ベトナム語ができないから理解できないと思ったのか、なぜか5000ドンといってきたりします。たかが2000ドン(10円)なので、面倒のときはそのまま払ってしまうこともありますが、追求すると、バツが悪そうな顔をして「ばれたか」と苦笑いをします。

慣れること:テキトーさ加減

ベンタイン市場にて

ベトナム人のテキトーさ加減は、ときにはベトナムらしく嬉しく感じることさえあります。例えば道に迷ったときに、傍にいた二人のベトナム人に「〇〇はどこですか?」と訊くと、二人ともまったく逆の方向を指さすことも。そののち二人であっちだ、こっちだの言い合いが始まり、通りすがりの第三者に改めて聞くと、また二人とは別の方向を教えてくれたりと......。

ベトナムの市場内には食堂エリアが併設されていることが多いのですが、呼び込みのおばちゃんに、「フォーある?」と訊くと、「あるよあるよ、ほら、早く座りなさい」と促されて腰を落とし、メニューに目をやるとフォーがありません。おばちゃんに「フォーないじゃん!」と訊くと、「うちはブンのお店よ、フォーなんてないわよ。メニューにあるものから選びなさい!」となんだかよくわからない状況に陥ることもしばしば。

慣れないこと:列に割り込みしてくる

最近は若者を中心に意識が変わってきた

よく中国やインドでは、行列に割り込みしてくる人が多く、そのため列に隙間を作らないのが鉄則と言われています。ベトナムではそこまでとは言いませんが、中高年世代を中心に列に割り込んでくる人が非常に多くいます。中には小さな子供を使って、子供に重いかごを持たせて割り込ませて、あとからお母さんが「あんたここにいたのね」と割り込んだ列に入り込むという周到な人もいます。

ただし、近年は若者を中心に、それが恥ずかしいことだと知るようになってきたことでだいぶ少なくなってきています。いまだベトナム戦争後育った中高年世代と現在の若者(10代~30代)の間では大きな隔たりがあり、それは時として確執となって言い合いや喧嘩に発展することもあります。ただし、それは大きな時代の流れと節目であり、どの国でも起こる現象とも言われています。

慣れないこと:公共の場所でうるさくする

カフェベネ。大人の雰囲気漂う高級カフェチェーン

こちらはベトナムに住む日本人だけではなく、多くの外国人が怒っていることの一つ。カフェや映画館といった公共の場所でもベトナム人はためらいもなくうるさくします。例えばカフェでは談笑するのであればかまわないのですが、パソコンやスマートホンで大ボリュームで音楽を聞いていたり、ユーチューブや映画をイヤホンなしで見ていたりします。

従業員も同じベトナム人なので、大して気に留めていないようで注意もしません。若者が行くようなカフェなら外国人も黙っているのですが、高級カフェや外国人ビジネスマンが多くいるような大人カフェでは、ときおり外国人がベトナム人に注意していたり、従業員に「なんで注意しないんだ」と怒っている様子をみることがあります。

いいことも悪いこともすべてひっくるめて好きになる

今回紹介したびっくり出来事は、どれも日本ではあまり遭遇しない事態かと思います。もしすべてに対していちいち憤りをおぼえていたら、とてもではありませんがストレスが溜まってベトナムでは生きていけません。良いところも悪いところもひっくるめてベトナムを好きになれる人がベトナムライフを満喫することができるかと思います。

著者プロフィール

ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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