12月24日、サンタクロースがベトナムのホーチミンにやってきました!ホーチミンの12月はちょうど雨季から乾季へと移り変わるシーズンで、湿度が高く気温は真夏。汗を流しながら祝うクリスマスはなんだか違和感がありますが、それでも盛大に盛り上がる現地人を見ていると、年末最後のビッグイベントなんだという気にさせられます。
今回はベトナムホーチミンのクリスマスの様子をお届けしたいと思います。
日本のクリスマスとの共通点
日本はおろか世界共通かもしれませんが、「両親が子供にプレゼントを買ってあげる」。こちらはもちろんベトナムでも健在です。ベトナムにはトイザらスのような大規模の玩具屋専門店はありませんので、みなさんはショッピングセンターの玩具売り場に押しかけます。
ベトナム産の玩具はあまりなく、基本は日本かアメリカ、韓国の玩具が並んでいます。ただし、やはり輸入品は高くつき、いくらクリスマスセールをしているからといっても、母国で買うよりも2倍高くつくものもあります。ちなみに、玩具の代表メーカーであるレゴはベトナムでも人気ですがかなり高く、高所得者層の買い物グッズになっています。
また、どこのお店もクリスマスセールを始めるのは日本も同様ですね。アクセサリーショップ、ブティック、服飾店とあらゆるお店がセールを開始します。割引きは率は大体30~70%とどこも異様な高さ。通常どれだけぼったくっているんだ、という感じです(苦笑)。
また、レストランではクリスマス限定のコースを用意したり、店によっては一種の特別メニューしか作らないところもあります。通常値引きしているスパはこの期間は値引きの対象外になるところもあるので、せっかく持って行ったクーポンが使えないといったこともありますので注意も必要。
日本のクリスマスとの違うところ
日本ではサンタクロースは両親の役割。子供が寝ている夜に、そっと枕元にプレゼントを贈ってあげる。そして翌朝子供がプレゼントを持ち上げて大はしゃぎ。毎年の恒例行事ではないでしょうか。しかし、ベトナムではこの習慣はまだほとんど根付いていません。基本サンタクロースは雇います(笑)およそ1500円程度で雇うことができ、事前に子供に贈りたいプレゼントを渡せば、24日の指定時刻に家にやってきて子供たちに渡してくれます。
また、もう一つの相違点を挙げるならば、「日本人は聖夜としておごそかに過ごそうと思うのに対し、ベトナム人はお祭りムードでわいわい過ごそうと考える」点です。ロマンティックな時間と空間を好む人ももちろん多いですが、あくまでもそれは最近の傾向。
まだまだ多くの人たちは外で盛り上がる方に精を出している様子です。
通りを包む花のアーチ
道の頭上には花のアーチが。電飾で飾られて非常に美観です。こちらも毎年恒例のイベントで、ホーチミン1区のナムキーコイキア通り、ドンコイ通り、レーユアン通り、レロイ通りといった観光のメインストリートで開催され、この夜景は旧暦テト正月まで続きます。
聖母マリア教会周辺も大賑わい
こちらはガイドブックでもお馴染みの聖母マリア教会周辺の様子。マリア像が建つ周辺は多くのベトナム人の若者でいっぱいです。それに釣られて屋台や行商の姿も。ちなみに、この人だかりは隣の中央郵便局、裏手にあるダイヤモンドプラザ、傍に広がる4月30日公園まで続いています。毎年教会周辺では聖歌の合唱が聞けたのですが、今年はどうだったのでしょうか......。
一番人気はグエンフエ通り
こちらはグエンフエ通りの様子。ドンコイ通りの横を走るグエンフエ通りは幅広い中央道路が歩行者天国になっています。ホーチミン像から歩き、西端のサイゴン川までこの日はびっしりと人で埋め尽くされています。行商はもちろん大道芸、サンタなども行き交う他、最近世界で注目されている天才ピアニスト、ベトナム系アメリカ人の5歳児を招いてのスペシャルイベントもここで実施されました。
グエンフエ通り脇のスターバックス前やサンワタワー周辺には屋外テーブル席が特設されました。しかしフゥエントゥックカン通りまで続く特設テーブル席もすべて満席。カップル、友人同士、子連れのファミリーと年代層問わずグエンフエ通りは多くの人で溢れかえっていました。
イベントを重視するベトナム人たち
ちなみに、翌25日のグエンフエ通りは8割減といったところ。閑散とまでは行かなくともかなり人はまばらでした。今年は24日が土曜だったことも関係しているでしょう。
社会主義のベトナムでは民営イベント会社が成長していないので、なかなか民間の間で開催されるイベントがありません。ですので、このような世界的なイベントの際はみなさん総出で盛り上げようとしている意気込みを感じることができます。次は新暦のお正月、そして旧暦のテト正月が待っています。楽しみですね!