メコンデルタ地方は、ベトナム南西部に位置する地方都市。ホーチミン旅行で最も人気のツアー先でもあります。今回紹介するミトーという町は、メコンデルタ地方の玄関口、最初に訪れる町として知られていて、メコン川を手漕ぎボートで下るジャングルクルーズツアーは、だいたいこのミトー、もしくは対岸のベンチェーで行われます。
アクセス
個人でミトーまで行くのであれば、バスを利用するのが近道。所要時間は約90分なので、タクシーをチャーターすることも可能です。ただし、旅費を節約したいのであれば、ミエンタイバスターミナルから発着しているバスに乗りましょう。ミエンタイバスターミナルは5区のチョロンよりもさらに西へ進んだところにある大型バスターミナルで、主にメコンデルタ地方の各都市をつないでいます。
田舎と都会が混じりあったミトーの町
メコンデルタというと、うっそうと生える背の高い木々や大量のヤシの実、広大なメコン川をイメージしている方も多いかと思いますが、実際ミトーの町中はそんなことはありません。ホーチミンからすぐ近くに位置していることもあり、町は田舎風情漂うものの、都会らしさも感じられます。スーパーマーケットもあれば、流行りの服を飾るアパレルショップもありますし、大きな映画館やスマートホンショップなど、若者が退屈しない十分なお店が並んでいます。
メコンデルタ地方は各都市ともに過疎化が進んでいて、若者がホーチミンに出稼ぎにでるのが現状ですが、ミトーの場合はホーチミンから近いため、ミトーにとどまりながらホーチミンで働く若者も多くいます。
青空市場もミトーではまだまだ健在です。早朝の5時過ぎころにはすでに多くの人で活気に満ちていて、ノンラーを被ったおばちゃんたちが行き交います。
こちらはミトー市場内の風景。ミトー市場は大規模の屋内市場で、日用雑貨と野菜、生鮮エリアに分かれています。大きな包丁でリズムよく肉を叩き切っている様子がお馴染み。また、メコンデルタ地方のミトーは、ライスペーパーやブンと呼ばれる米粉麺が特産。食堂の店主が大量に仕入れている様子もうかがうことができます。
町を歩いていると、オープンカフェに男性たちがなにやら集まっています。中をのぞいてみると、盤ゲームに興じているようで周りにはすっかりギャラリーでいっぱい。こちらは中国由来の軍事将棋のようなもの。日本の将棋に酷似していますが、微妙に駒の動かし方が異なります。
この盤ゲームをしている光景は町のいたるところで見ることができます。女性はほとんどやらなく、男の遊びのようです。
安ホテルに泊まろう
ミトーには4つ星や5つ星といった高級ホテルがあまりありません。また、繁華街やミトー市場から離れているため、これらの近場に宿をとりたければ、安宿がおすすめです。こちらのホテルは一泊1000円で、バックパッカーが多いようです。
とはいえ、寝室は御覧のように広々としていますし、何よりも清潔です。オーナーはここのほかにもホーチミンに似たような安宿を2つ経営しているらしく、夜には同じくこのホテルで出会ったオーストラリア人旅行者と三人でビールを飲みかわしました。こんな時間も東南アジアらしくていいものです。
永長寺
市街地から少し離れた場所にあるこちらは永長寺。メコンツアーでも立ち寄る定番スポットです。ミトー市場からタクシーで5分から10分程度で行くことができます。見どころは大きな大仏と涅槃仏。寺院外観も派手で、ホーチミンでは見られない建築様式です。
素朴な空気を感じるミトー観光
もしジャングルクルーズを体験したければ、ミトー現地でもツアーに参加することができます。たいていのホテルは代行をしていますので、フロントに尋ねてみるといいでしょう。それ以外での名所はミトー市場と永長寺くらい。基本は町中を散歩して、現地の人々と交流したり屋台料理を堪能したりと穏やかな日常に溶け込む観光になるでしょう。