ニャチャンはベトナム中南部、南シナ海に面する沿岸地域に位置する町。近年は日本の旅行会社も「東南アジアのビーチリゾート」として積極的に紹介しています。ベトナム最大のビーチエリアであるニャチャンですが、ついつい海の景色ばかり見てしまいがち。しかし、実際滞在中1日海にいるわけではありませんね。大部分の時間はむしろ市街地散策を楽しむはずです。そこで、今回はニャチャンの市街地を散歩してみたいと思います。
フンブオン通りは外国人旅行者のメッカ
メインストリートとなる南北に走るチャンフー通りと並行して一つ町中に走っているのがフンヴオン通りです。この通り沿いには雑貨店、レストラン、マッサージ店、ツアーデスクなどが所狭しと並んでいます。
レストランはベトナム料理、シーフード、多国籍料理を楽しむことができます。ベトナム料理やシーフードだけではなく、ロシアン料理やギリシャ料理など、普段食べられない料理に舌鼓を打つのもおすすめできます。
ツアーデスクはベトナム語で「Du Lich」と書かれた看板がそれにあたります。多くのツアーデスクではロシア語も併記されており、ロシア人が経営しているお店もあります。もともとニャチャンはロシア人の旅先として人気があり、現在でもほとんどのお店にはロシア語をみかけ、ロシア語を話すベトナム人従業員も多くいます。
ツアーデスクではダイビングなどマリンスポーツや、船で沖まで行って魚釣りをしたり、離島を巡るツアーなどが人気。特にツアーに参加しなければ滞在を楽しめないというわけではありませんが、より有意義な南国リゾートライフをおくる、という意味では余裕があれば一度参加してみるといいかもしれませんね。
大通りのレタントン通りも散歩道
南北に走るチャンフー通りとフンヴオン通り、そして東西に走るレタントン通りは、旅行者は必ず覚えておいてほしいメインストリートです。レタントン通りは大通りで、通り沿いには昔ながらの食堂や個人経営の小規模日用雑貨店、商店街で見かけるようなさびれた電気屋などが並んでいます。一方でモダンなカフェや西洋風の外観を持つレストラン、携帯電話ショップなども建つようになりましたが、それはここ数年の出来事です。
チャンフー通りから入ってさらに西へ進んでいくと、山教会という愛称を持つニャチャン大聖堂が見えてきます。小高い丘に建っているので、遠くから見ることができることから、ニャチャンのシンボル的存在。さらに西へ行くと、ニャチャン駅に到着。現在はブルートレイン、ゴールデントレインが走っていて、いずれもホーチミンから発着しています。
街角で見たベトナムらしい風景
道端の路上で営業している屋台。ここで食べるのもベトナムに古くから続く習慣です。特にレストランに行くお金がないから、というわけではないので!
ニャチャンではブンカー、もしくはブンスアと呼ばれる麺料理が名物。カーとは魚で、チャーカーと呼ばれるさつま揚げを具にのせたものがブンカー。スアとはクラゲを意味し、クラゲを具にのせたブン料理がブンスアです。いずれもあっさりしたスープなので、女性に人気の一品。ホーチミンやハノイ、ダナンといった都会でも食堂は多数あります。
おいしいチャーカーは食べ歩きにも最適
なにやら人だかりが。早速行ってみると、どうやら乾物やチャーカーを売っているお店のようです。牛肉を干したビーフジャーキーはベトナムでも普段から食べられているおやつです。さらに海の町らしく、小さなカニの漬物などもありました。
こちらがチャーカー。魚のすり身を揚げた料理で、日本のガイドブックではベトナム風さつまあげとして紹介されています。とっても旨味があっておいしいです。一枚350円くらいと、相場より少し高めですが、こちらのお店の人だかりをみると、有名のお店のようです。チャーカーは食べ歩きにもいいですし、ホテルに持ち帰ってビールのおつまみとしても最適です。
ニャチャンビーチが広がるチャンフー通りを散歩
最後はチャンフー通り。ニャチャンビーチと並行して走っている通りで、傍らには南シナ海が広がり、反対側にはゲストハウスやミニホテルといった安宿やナイトバー、レストランなどが並んでいます。
宿泊先はこのチャンフー通りになるべく近いところを探すのがおすすめです。自転車やバイクをレンタルすれば、サイクリングにもちょうどいいですし、どこの名所に行くにも近くて便利です。
海の町ニャチャンでリゾートライフを
ニャチャンに来る旅行者の多くはビーチリゾートを満喫することを目的としているでしょう。しかし、滞在が2日、3日あるのであれば、傍にある市街地に繰り出してみるのもおすすめです。ただ歩いているだけで南国の雰囲気にどっぷりと浸かれる。ニャチャンにはそんな魅力があります。