ブラックフライデーとは、小売店が大セールを行い、各お店が黒字になるからそう呼ばれるようになりました。毎年11月の第4周の金曜日に開催されるアメリカ発祥のビッグイベントです。日本人にはまだまだ馴染み薄いですが、アパレルショップによっては、数年前から大幅値引きの実施を始めているところもちらほらとうかがえるようになりました。小売店が本格的に実施をはじめたのは2016年の今年。イオンが大幅値引きセールを開催しました。今後は若者や主婦層を中心に、年末のビッグイベントとして浸透することが期待できます。今回はベトナムのブラックフライデーの模様をご紹介したいと思います。
ブラックフライデーとは
ブラックフライデーは1970年代アメリカ発祥の大幅値引きセールです。お店によっては年間の売り上げの2割から3割を担うところもあり、お店側も気合を入れて準備をはじめます。特にアメリカの場合は前日の木曜が感謝祭のため、セールは感謝祭からはじまります。日本の新年の福袋のときのように、お店の開店前から門前で寝泊まりして、開店と同時に人がなだれ込む様子は、アメリカの毎年恒例の風景。
現在世界でもブラックフライデーが着々と浸透しつつあり、今回紹介するベトナムでも2,3年前から若者を中心に認知されるようになりました。
実施店舗
ホーチミンでは市内中心のお店でブラックフライデーを実施しています。独立店舗ではアパレルショップが主で、基本はショッピングセンター内のテナント店が幅広く実施しています。ホーチミンではビンコムセンター、パークソン百貨店、ビボシティ、クレセントモールなどが市街地に点在する旅行者が行けるショッピングセンターです。
実施期間は25日から27日まで。金曜~日曜の週末限定となります。
大盛況!......とはいかないか
実施店舗はお店の出入口傍にブラックフライデーのセール看板を立てています。すべてのお店が実施しているわけではありません。値引き率は店や商品によって異なりますが、30~70%。一番多いのは50%でした。
お客の入り状況でいえば、アメリカのようなごった返す状況にはなりません。確かに普段よりも人は多いようですが、まだまだ余裕がある様子。ベトナムではたいていの若者はブラックマンデーを知っていますが、中高年層は知らない人も多いので、浸透するにはもう少し時間がかかりそうです。
旅行者にもメリットはある
こちらはバンコク発の人気化粧品ブランドのターンスパ。ホーチミンの1区にはスパも経営していて、日本人の間でも認知度は抜群。化粧品は日本のショップで買うよりも安いことから、わざわざベトナムに買い付けに来る愛好家もいるほど。そのターンスパもブラックフライデーに参加。20~30%の値引きを実施していました。まとめ買いをされる方はまたとない機会ですね。
若者はネットでショッピング
近年ベトナム人の若者はオンラインショップで買い物する傾向にあり、洋服、アクセサリー、バッグ、靴、家電、栄養食品などあらゆるものが販売されています。日本では楽天やアマゾンといった大手がありますが、ベトナムではまだまだ企業規模は小さな様子。毎年1.5倍ほど市場は拡大しているようですが、日本に追いつくには時間がかかるようです。
各ECサイトもブラックマンデーは実施していて、およそ30~50%の値引きをしています。いくつかのショッピングサイトを見て回ったところ、アクセサリーと洋服の値引き率が高いようでした。
気の早いベトナムでは、すでにクリスマスイベントも
ベトナム人はとても気が早く、すでにクリスマスのデコレーションを準備しはじめているお店が多数あります。まだ一か月近くもありますが、大抵のお店では少しずつ準備をはじめています。クリスマスのあとはすぐに新暦の正月、さらに旧暦の正月がやってくるので、ベトナムはイベント続きで大忙し。いまだにハロウィーンの装飾を続けている店もあり、「クリスマスが近くなったら入れ替えるよ」とのこと。