ホーチミンを歩いていて、ベトナム人の友人と遭遇したら、「ハッピーハロウィーン!」と言われました。10月31日は皆さんもご存知の通りハロウィーンでした。日本のハロウィーンは年々規模が大きくなり、渋谷の様子は海外のニュース番組でも報道されるほど。コスプレが普通の日本において、ハロウィーンはかっこうのイベントですね。一方ベトナムでハロウィーンを意識しはじめたのは、ここ数年のこと。しかし、新しいこと好きのベトナム人の若者は、ハロウィーンという国際的なイベントにもやはり敏感。
今年もホーチミンのブイビエン通りにて大盛況で終えましたので、その様子をご案内したいと思います。
お店もハロウィーンにデコレーション
ハロウィーンの十日ほど前から、ショッピングセンター内では次々にハロウィーングッズを売るブースが設けられるようになりました。道端を歩いていると、「あれ?この間まで文房具店だったような......」と普段のお店から一時的にハロウィーングッズ専門店に変わる個人商店もありました。お店の主人に訊いたところ、2年前からハロウィーンのグッズを売るようになって、そちらの売り上げの伸びがいいので、いまでは期間中は専門店にしているとのこと。なんでも普段の売り上げの5倍~10倍はあるらしいです。
一番売れているのは、このような被るタイプの仮面。また、女性には魔女やドラキュラを模したマントと箒なども人気があるようです。かぼちゃお化けのパンプキンは自宅に飾る家庭や、お店を経営している人がテーブルに置く用に買っていくらしいです。ショッピングセンター内のテナントショップもハロウィーンのデコレーションがされていました。
去年はお店の従業員が仮装しているところもよく見かけましたが、今年はあまり見かけなく、店の壁や窓にお化けのシールが貼ってあったり、巨大な蜘蛛やどくろの風船が浮いているくらいでした。ちょっと残念です。
映画館にお化けが出現
ベトナムの映画は10日~14日周期で上映作品が変わるのですが、運よくこの時期はホラー映画が上映していました。その宣伝でVRを使ったPVを見れる特設ブースが設けられていたのですが、VRを被っている一般客に忍び寄る白い服を着たお化け......。お客さんはまったく気づいていません。
ブイビエンで盛大なハロウィーンパーティー!
10月31日ハロウィーン当日です。写真のこちらはブイビエン通り。ブイビエン通りはベンタイン市場から徒歩で10分程度歩いたところにあるバックパッカー街のメインストリートです。何かしらお祭りイベントがあるときは、ベトナム人の若者はここに集い盛大に祝います。日本の渋谷のようなところです。
20時頃になるとブイビエン通りはこのありさま。人で道路は埋め尽くされ、バイクも車もまったく動くことができません。これほどブイビエン通りが賑わうのはお正月以来でしょう。ちなみに、この渋滞は23時頃まで続きました。現在ホーチミンは雨季ですが、この日は1回だけ数十分程度の小雨しか降られず、絶好のハロウィーン日和となりました。
通りを行き交うほとんどの人は平日とあってか仮装はしていません。その代りにこのような顔にペイントをして道を歩いています。小さな子供たちの中には、親に連れられて魔女のマントと箒にとんがり帽子を被っている姿が見られました。
ペイントは2万ドン~5万ドン(100円~250円)と安いので、誰もが気軽に楽しむことができます。このペイント屋はブイビエン通りに十数件並んでいました。また、このペイントは水で落ちる絵具を使っているので、顔を洗えばすぐに綺麗に落とすことができます。
ブイビエンはバックパッカーが足繁く通うレストランやスポーツバー、大音量のDJがあるクラブバーなどが数十と軒を連ねています。普段は欧米人がほとんどですが、この日ばかりはベトナム人客が目立っていました。レストランバーの店内もご覧のようにハロウィーン仕様となり、来るお客もペイントをしていて店によく馴染んでいます。
お店の中には「仮装(ペイント含)をして来店すれば好きなドリンク一杯無料!」といった張り紙を出しているところも。店頭に立つ売り子も当然仮装していて客を驚かせてくれます。時には「ドラゴン」花火で通りを盛り上げたりと、普段とは全く異なるホーチミンを見ることができました。
イベントはブイビエン通りで
他のホーチミンのエリアも見てみましたが、盛り上がっているのはブイビエン通りだけでした。ベトナムのハロウィーンもなかなか捨てたものではありませんので、来年は是非皆さんも楽しんでみてください。