今回紹介するサイゴン大教会は、通称「聖母マリア教会」とも呼ばれています。ガイドブックでも決まって巻頭を飾る定番の観光スポットです。現在では、旅行客にとって、ホーチミンのシンボルマークとして支持されているほか、現地のベトナム人にとっては、ブライダルフォトの場所であったり、カップルのデートコースとしても親しまれています。
場所はプチパリ通りの「コンサーパリス」
サイゴン大教会（聖母マリア教会）が建つのは、プチパリ通りと称されるコンサーパリス通り。ドンコイ通りの中心である市民劇場から、北上すること徒歩2分で見えてきます。この界隈にはサイゴン大教会のほか、中央郵便局や統一会堂などフランス統治時代の建築物が複数あり、また、大きなロータリーに面しているので、外国人観光客を乗せたツアーバスがいつも縦列しています。まさに観光の王道といったところです。
聖母マリア教会と呼ばれる所以
サイゴン大教会の正面には、円形の花畑があり、その中央には背高く聖母マリアの像が佇んでいます。聖母マリア教会とも呼ばれる所以です。数年前には、このマリア像の目から涙がこぼれたとあって、ちょっとしたニュースになりました。そんな伝説がついてまわるサイゴン大教会は、ホーチミンに住むカトリック教徒にとっては、神聖なる教会です。
ブライダルフォトの撮影場所としても愛されている
ここではしばしばブライダルフォトの場所としても人気があります。一昔前までは、教会を背にウェディングドレスで記念撮影は、キリスト教徒のみでしたが、現在は仏教徒や他宗教であっても、若者であればウェディングドレスに憧れるもの。宗教問わずここで撮影している様子を見ることができます。
教会内部は入口まで入場可
ご覧のように、内部は木造の門で閉ざされており、これより中へ進むことができません。写真撮影はここからしてください。また、この入口も時間帯によっては閉館しています。
入場可能時間：8:00～11:00、15:00～16:00
また、ミサは月曜～土曜の間で毎日朝の5時30分と17時に行われます。日曜は5時30分、6時30分、7時30分、9時30分、16時、17時15分、18時30分となり、日曜礼拝をするカトリック教徒は、この時間のうちいずれかに行けばいいことになっています。
フランス統治時代の美しき建築物
サイゴン大教会は1863年～1880年に建設されました。当時はフランス植民地時代の真っただ中。特に南ベトナムはフランスが裏ですべてを操る傀儡国家でした。ちなみに、隣の中央郵便局の建設が開始されたのは1886年からなので、サイゴン大教会は少しだけ先輩にあたります。
サイゴン大教会は、1962年には通常の教会よりも上位の由緒正しき聖なる教会とみなされる「バジリカ」として認められています。ミサの時間になると、教会の外回りには100人以上の教徒が集まるのが日常の光景です。
美しいステンドグラス
由緒正しい古き建築物というのは、仏教寺院、イスラムモスク、キリスト教会ともに神聖で厳かな空気を感じるから不思議です。仏教寺院の場合は、仏像や柱に施された装飾を愛で、キリスト教会はキリストやマリア像のほかに、ご覧のような美しいステンドグラスを拝見することができます。いつまでも色あせることなく、聖書の一部を抜粋した写真のような光景は、キリスト教徒でなくとも楽しむことができます。
サイゴン大教会を見下ろせる穴場スポット
この景色を写真に収めたい方は、教会裏にあるダイヤモンドプラザ内別館上階のシネマフロアに向かいましょう。映画のチケットを買わなくとも中に入ることができ、スクリーンの横の通路を通って外に出ると、この光景に遭遇することができます。喫煙所も兼ねていますので、怒られることはありません。
ベトナム人にとっての憩いの場所
教会横の4月30日公園には、晴れた日は毎日現地のベトナム人の若者が集っています。ギターの弾き語りをしている人や、写真撮影に耽っている人、ベンチに座っているカップル、道端にお尻をついて談笑する学生たちなどなど。ベトナム人の生活の一コマをうかがうことができます。
夜のサイゴン大教会はライトアップされるわけではありません。しかし、小さな街頭がぼんやりと教会を照らし、マリア像の下には毎夜多くのカップルや若者が集まります。屋台も出ますの、観光客は屋台料理を楽しむのもいいでしょう。ここに座って彼らの様子を眺めるだけでも異国情緒に浸ることができます。市民劇場から徒歩2分、3分なので、多くの旅行者は滞在先ホテルから徒歩圏内で行くことができるでしょう。ホテルで休憩したあとは、ちょっと夜風に当たりに散歩に出てみてはいかがでしょうか。
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名称：サイゴン大教会（聖母マリア教会）
住所：1Cong Xa Paris St. Dist.1. Ho Chi Minh
入場時間：入場可能時間：8:00～11:00、15:00～16:00