東南アジアのベトナムでは、日本に住んでいてはありえないようなトラブルに見舞われることがあります。数日間の短期滞在の旅行者も遭遇する可能性は多々あり、一度でも嫌な目にあったら、旅全体が残念な気分になってしまいますね。そこで、今回はベトナム旅行でよくあるトラブルを5つ紹介します。「自分は大丈夫」と思っている人に限って陥るので、是非必要最低限の心構えを持って旅に臨んでください。
1 ひったくり
前述した「自分は大丈夫」と思っている人に限って被害に遭う第1位でもあります。日本ではひったくりなんてそうそう遭うものではありませんね。欧米ではひったくりよりもスリが多いですね。しかし、ベトナムではひったくり。バイク社会のベトナムでは、ひったくりしやすいことが原因に挙げられます。
バイクに乗った2人組みがポーチやスマホを奪って、そのままバイクで逃走するのが常套手段。日ごろから注意深いベトナム人であってもひったくり被害に遭うものです。平和ぼけしている旅行者は、彼らにとってはかっこうのえじき。
対策
バッグは肩にかけるのではなく、たすき掛けで。紐の細いポーチや腰に装着するポシェットは、服の下に隠すのがおすすめです。財布にお札はたくさんいれないでおき、またクレジットカードやパスポートなどの貴重品はホテルのセーフティーボックスに預けるなどの基本的対策で防ぐことができます。
2 悪質タクシー
こちらも旅行者がよく被害に遭うトラブル。しかし、被害の遭い方は幾通りかあります。
1、スピードメーター
通常の3倍から5倍程度の速さでメーターが回転する恐ろしいもの。正規のタクシーではなく、流しの白タクによくあるパターンです。明らかにメーター料金がおかしい場合は、だいたいの相場の料金を払いましょう。向こうはメーター通りに払えといってきますが、突っぱねるのが得策。ホテルの人や警察の人にお願いするとなおよしです。
2、お釣りをごまかす
旅行者はお札をよく見ないで渡すことがよくあります。1万ドン札と20万ドン札、2万ドン札と50万ドン札は色が似ているので、向こうに「これだよ」と促されると、ついついあげてしまいがちです。また、深夜タクシーでは、お釣りを偽札にすり替えるドライバーもいます。こちらもしっかりとお釣りを確認することで防ぐことができます。
3 バイクタクシーで怪我
せっかくの異国の旅行なのだから、移動も普通のタクシーだけじゃつまらない。そう考える方の中には、バイクタクシーを利用する人もいるでしょう。運転手の後ろに跨って、二人乗りで目的地まで行きます。しかし、ここでありがちのトラブルは、バイクによる怪我です。大きな接触事故は起きなくとも、バイク同士が小さくぶつかったり、無理な走行で転んだり、狭い道を走って膝を電柱にぶつけたりといった事例が多々報告されています。
対策
ほとんどのバイクタクシーは交通ルールを無視した荒い運転をしますので、正直言ってしまうと、「利用しないのが一番」です。タクシーよりも割安なのは魅力ですが、一度乗ってしまうと、ドライバーに命運を託すことになるので、無用なトラブルを避けるためにも、タクシーを利用するのが無難かもしれませんね。
4 貴重品を紛失
貴重品の紛失・盗難はベトナムではよくあることです。混雑する市場内で財布をスられたり、ひったくりでパスポートを獲られたり、レストランで置き引きにあったり、ホテルで盗難にあったり......。危険シーンはいくらでも挙げることができます。安物でどこでも買えるものであればいいのですが、大抵盗まれるのは高価な代物。カメラ、スマホ、PSP、ノートパソコン、タブレット、などなどです。
対策
盗まれて困るような高価なものは、最低限しか持っていってはいけません。また、ホテルはベッドメイクの従業員が自由に出入りできるので、貴重品は必ずセーフティーボックスに入れておきましょう。
5 お腹を壊す
道端で営業している屋台食堂。ベトナム旅行を楽しむ醍醐味でもありますね。しかし、不衛生なのは言うまでもありません。あまりのベトナム料理のおいしさに、立て続けに屋台で食事をしていたら、慣れない人はかなり高確率でお腹をくだします。薬を飲んでしのげる内はいいのですが、最悪救急車を呼んで緊急入院、なんていこともあります。
対策
屋台食堂を利用するなというのは、旅行者にとってはかなり酷。ですので、何度かは楽しんでいただきたいですが、しっかりと火が通っている、生野菜は食べない、油を使いすぎの料理は避ける、といった面をクリアした料理を食べるようにしましょう。
トラブル対策は万全に
今回紹介した5つのトラブルのうち、1つは遭遇する可能性が高いです。少しでも快適な旅を続け、満足して帰国できるよう、対策は可能な限り万全におこなってください。