メコンデルタ地方は中央に位置する大都市カントーを主軸に、12の省で構成されています。今回紹介するのはティンヤン省にある「カイベー」という小さな町です。カイベーの町自体には、特に目立った観光スポットはありませんが、川沿いでは毎朝水上マーケットが賑わい、こちらは外国人旅行者に人気。ただし、まだ知名度は低いので、知る人ぞ知る穴場のエリアでもあります。今回は、そんなカイベーの魅力をお伝えします。
アクセス
ホーチミンからカイベーまでは、車で南西に走ること約3時間。旅行者はツアーに申し込むのがおすすめです。ローカルバスで行くならば、ミエンタイバスターミナルからバスが発着しています。
位置情報
カイベーはメコンデルタ地方の玄関口である、ミトーを越えた先にある町。隣町には、観光エリアではありませんがヴィンロンと呼ばれるベッドタウンがあります。さらに南西に進めばメコンデルタ地方最大の都市カントーが見え、北西に進めば、カンボジアとの国境に接しているチャウドックに到着します。いずれもバックパッカーや東南アジア好きに人気のエリアですので、個人旅行の方は、こちら方面も併せて行ってみるのもおすすめです。
都心では見かけないセーラムに注目
セーラムとは写真上のような三輪で走るバイク。後ろは荷台となっていて、人を乗せることもありますし、荷物を運ぶこともあります。ほとんどは個人事業なので、依頼すれば何でも運ぶ便利屋さんのような役割を担っています。ホーチミンやハノイといった大都市では現在ほとんど見かけないようになりましたが、カイベーではまだまだ健在です。ところ変われば、人々の移動手段などが変わるのも、メコンデルタ地方のおもしろいところです。
町の中心にあるカイベー市場
こちらの建物はカイベーの町の中心にある屋内市場。カイベーにはショッピングセンターがありませんので、人々は毎日市場で買い物をします。近くには青空市場もあるのですが、規模はこちらが桁違いです。
カイベー市場の周辺には、100以上の露店が道端にはみだしています。とはいっても、1日中賑わっているわけではなく、ピークは早朝。お昼頃になると、お店をたたみ始めるところも増えてきます。これはベトナム人の習慣によるもの。
人なつっこい笑顔に旅を感じる
カイベーの町を行き交う人たちに向けてシャッターを切ろうとすると、決まってピースサインやポーズをしてくれます。彼らは外国人慣れしていないので、外国人旅行者に興味津々の様子。異国の地で国際交流をするのも旅の楽しみ。是非積極的に声をかけてみてください。彼らの多くは人懐っこいので、気軽に話しかけることができるはずです。
水上マーケットが旅行者に人気
近年徐々に人気を集めているのが、カイベーの水上マーケット。本来水上マーケットといえば、カントーが一番人気ですが、カイベーの場合は日帰りで行けるという点で注目されています。
早朝にホーチミンからカイベー行きのツアーバスに乗って、お昼前に到着。行き交う商船や、船上の生活風景を見学することができます。
水上に柱を立てて、その上に家を作る、いわゆる高床式住居。これも水上マーケットを楽しむ傍ら、うかがうことができます。異国情緒漂うメコンデルタらしい光景ではありますが、住所を持てない貧困層のエリアでもあります。
張った網を引いている様子。網の中にはたくさんの魚介がからまっています。ここに暮らす人々の生活の様子を眺められるのは、かなり貴重。
是非、心行くまで見学していってください。
メコンデルタのローカルに浸かりたい方におすすめ
メコンデルタツアーの定番は、玄関口のミトーとベンチェー。ここでもベトナムの大自然を感じることはできるのですが、人々の暮らしを見学するのは少々難しいです。ローカルエリアにもう少し浸かりたいと考えている方は、さらに足を延ばして、カイベーを選んでみてはいかがでしょうか。