普段あまりお酒を嗜まない人も、海外旅行は少しくらいはめを外してみてもいいのではないでしょうか。ベトナム産のビールや、現地で流行りのアルコールなど、日本にはないお酒も多数あります。コンビニやスーパーで買って、ホテルで仲間内で楽しむのもいいですし、バーやカフェで現地人と交じって飲むのも楽しいでしょう。また、バックッパッカー街で欧米人たちと一緒に路上ビールを飲むのもいい思い出になるはず。
今回は、ベトナムのお酒事情と人気のお酒をご紹介します。
どこでお酒を買う?
まず、お酒を買う場所ですが、これは主に『コンビニ』、『スーパー』、『個人商店』が挙げられます。この3つであれば、どこでも必ず売っています。コンビニは地場もありますし、米国のサークルK、タイのビーンズマート、日本のファミリーマートとミニストップなどが進出しています。日系コンビニであれば、ところによって梅酒やサワーなど日本のお酒も取り扱っています(値段は2倍から3倍程度します)。
スーパーコンビニよりウォッカの種類が充実しています。ベトナムでは純度の高いお酒はすべてウォッカとひとくくりで呼んでいます。ラベルには大抵『VODKA(ウォッカ)』、もしくは『RUOU(ルー)=お酒』と記載があります。度数は29度から39度がほとんどです。個人商店はいわゆるパパママショップで、家族経営の小さなお店。日用雑貨から食品まで種類は充実していて、住宅街にあることから、現地人にとってはコンビニ以上に利便性が高いミニスーパーとみなされています。
ビールの消費量はアジア3位!ご当地ビールの飲み尽くす
ベトナムはアジア圏において、中国と日本に次ぐ第3位のビール消費大国です。現地を歩いてみれば分かりますが、ベトナム人は男性も女性もとにかくビールをたくさん飲みます。日本のビールと比べると泡立ちが少なく、味が全体的に薄いのが特徴。さらにベトナム人はコップに氷を入れてビールを飲むので、さらに味は薄まり、何本でも空けることができます。居酒屋風のレストランに行けば、まずはスタッフがビールをケースごと持ってきてくれます。そして、飲んだ分だけ会計するというのが一般的なシステムです。
ベトナムの地ビールは地方別に人気銘柄が異なります。北部ハノイであれば『ハノイビール』、中部であれば『LARUE(ラルー)』、そして南部ホーチミンでは『サイゴンビール』、もしくは『333(バーバーバー)』です。ホーチミンでハノイビールを手に入れるのは苦労するかもしれませんが、銘柄によっては(例えばラルー)コンビニなどでも手に入れることができます。
まずはベトナム地ビールをピックアップして、すべて飲み比べてみましょう。
外国産も人気
値段だけをみれば、一番安いのはベトナム産のビール。ホーチミンで飲まれている333は約60円で買うことができます。これは世界でもトップクラスに安い部類に入ります。しかし、もう少し品質の高いビールが飲みたいのであれば、外国産はいかがでしょうか。
コンビニやスーパーで普通に売っているのは、『タイガー』と『ハイネケン』。日本メーカーであれば『サッポロ』が一強となっています。ベトナム版の居酒屋に行けば、決まってプロモーションガールがいて、自社のビールを推薦してきます。サッポロガールはこのプロモーションガールを大量に採用して、マーケティングに成功したそうです。
ベトナム版焼酎はネップモイ
ベトナムの焼酎といえば、その代表がネップモイ(ハノイ)。『NEP=もち米』なので、こちらはもち米が原料でナッツの香りがする、少し癖のある味わいです。昔ながらのベトナム焼酎ですが、現在販売しているのは個人商店くらいのもの。値段は数十円とかなり安いです。
ただし、ベトナム人いわく「品質が悪い」とのこと。近年は質のいいウォッカが外国から輸入されているので、ベトナム産は追いやられているそうです。スーパーに行けば必ずおいてある『RUOU DE(ルーイェー)』や『Vodka Hanoi(ウォッカハノイ)』が現在ベトナムメーカーの中では一番人気となっています。また、蒸留酒の最大手メーカーはハリコ社。
最近はお土産に最適なお酒も
また、最近は旅行者向けに海外土産らしいギフトボックスやラベルで包装されたお酒も見かけるようになりました。その中で一番人気なのは、こちらのユーゴック。「カカオのお酒」、「ココナッツ酒」、「もち米焼酎」を販売しているメーカーで、いずれも日本では買えない、もしくは非常に高価なお酒をリーズナブルに販売しています。
>>ユーゴックのお酒
ダラットワインも利き酒をしてみて
ベトナムではフランス文化の名残からか、古くからワインもビールと同じくらい飲まれています。ワインは最近はフランス産が多く輸入されてきていますが、依然として支持されているのがダラット産。ダラットはベトナムの中南部に位置する山岳高原地帯。標高の高い麓で獲れる葡萄酒は非常に質が良く評判です。料金も数百円で買えるものから、数千円するものまでピンキリ。ハノイやホーチミンといった都市圏にはワインの専門店も多く並んでいます。
ブイビエン通りでビールを
ホーチミンのブイビエン通りはバックパッカーが行き交うメインストリートです。毎夜路上にプラスティックのテーブルとイスを並べて、御覧のようなどんちゃん騒ぎがはじまります。近くの屋台やお店からおつまみやビールを調達して、みんなで瓶を傾けます。ベトナムはインドシナ半島の出発地点であり終着点。さまざまな国籍、人種の人々が行き交います。日本ではまず見られないベトナムらしい南国情緒を楽しむことができます。
ベトナム産ビール巡り
ちなみに、ベトナム産のビールは日本でも輸入雑貨店や通販で買うことができます。ただし、値段は何倍も高いので、本場のベトナムで思い残すことなく飲みつくしてください。
以下はベトナム産地ビールの紹介です。
ベトナム産ビール
■333(バーバーバー)
■サイゴンエキスポート(通称サイゴンビール)
■ハノイビール
■ラルー
■BGI(白ラベルと黄ラベルあり)
■カントー
■ベンタン
■ビア
■フェスティバル
■フーダ
南国でお酒を嗜む喜び
普段はお酒を嗜むことがない方でも、旅先ではちょっと変わった自分に巡りあえるかもしれません。南国の風に吹かれて、路上カフェでビール瓶を傾けたり、洒落たルーフトップバーで大都会の夜景を愛でながらカクテルを鳴らすのも旅の良き思い出となることでしょう。