ベトナムは年間を通して雨季と乾季に区別することができます。一般的には11月~4月までが乾季で、5月~10月までが雨季となります。雨季の時期は1日複数回のスコールが降ります。スコールは突然降る豪雨で、傘ではしのげないほどの土砂降りとなることが多いので、屋内施設に避難する必要があります。
博物館はおすすめしない?
博物館は雨宿りの場所には最適かもしれません。しかし。もしその博物館のテーマに興味がなかったら無関心な展示物を意味もなく眺めているだけです。しかも、博物館内にはそれほど休憩スペースがないので、座ることも難しいです。スコールは数十分でやむことがほとんどですが、ときには1時間降り続けることもあります。もとから行く目的であればいいのですが、わざわざ選ぶ必要はなさそうです。
では、どのような場所に避難すれば、雨降りの時間も楽しく過ごすことができるのでしょうか。今回は雨降りのおすすめの過ごし方を4つご紹介したいと思います。
1、カフェでコーヒーブレイクを
カフェはハノイではハノイ大教会周辺、ホーチミンでは1区全域に集中しています。いずれもお洒落なカフェが多く、席もソファ席でゆっくりできますし、WiFiも無料で使えるので長居をすることができます。日本にいるときから事前にベトナム観光の計画を立ててきたかと思いますが、現地では当初のプランと違ってくることが普通です。そこで、カフェで一休みがてら再度観光プランを練り直してみるのはいかがでしょうか。
もし事前に雨宿りするカフェを探しているのであれば、コンセプトカフェを探してみてください。お店独自のコンセプトやテーマを持ったユニークなカフェが多く、写真のように装飾がすべて上下逆さまになっているカフェや、店内に猫や犬が放し飼いになっているカフェ、ピアノの演奏があり、客が自由にリクエストできるカフェなどさまざまです。
多くのカフェでは料理を注文することもできます。時間帯にもよりますが、もしお腹が空いていたら、ここでランチをとるのもいいでしょう。カフェの中には、自分たちで生み出したオリジナルの料理をメニューに載せているところもあります。どんな高級レストランにもない創作料理は、エスニック好きの男性女性の舌をうならせるかもしれません。
2、長時間居座るならショッピングセンター
ハノイ、ホーチミンには大型ショッピングセンターがいくつも建っています。ハノイの場合は中心から多少離れているのでタクシーで行く必要がありますが、ホーチミンであれば徒歩圏内にいくつもあります。王道は「ビンコムセンター」、「ダイヤモンドプラザ」、「パークソン」など。2016年夏にはホーチミンのど真ん中に高島屋もオープンします。
ベトナムのショッピングセンターは、形こそ違えどフロア構成は似通っています。
まず1階は高級ブランドのショップが入っていて、2階以降上階はカジュアルブランドやミニスーパー、ゲームセンター、シネマなどが入っています。地下はレストラン街になっていることが多く、ベトナム料理レストランから日本、韓国、イタリアと多国籍に富む料理を食べることができます。
市内のショッピングセンターであれば、外国人も手に取りたくなるような雑貨店もテナントで入っています。その多くは服飾雑貨なので、特に女性は一通り見て回ってみてはいかがでしょうか。また、レストラン街もしくはフードコートのカフェで一休みするのもいいでしょう。ホーチミン市内のショッピングセンターには「ハイランズコーヒー」が決まってありますが、こちらはベトナムブランドのコーヒーチェーン店。ベトナムコーヒーをまだ味わっていない方は、こちらで落ち着いてみてはいかがでしょうか。
3、ホテルでリゾート気分を味わうのも
もし宿泊しているホテルが4つ星、5つ星であれば、そのホテルで過ごすのはいかがでしょうか。日本人旅行客は朝から観光に外出し、夜に戻ってくるといったように、高級ホテルを満喫している様子はあまり見受けられません。せっかく普段泊まることのないラグジュアリーホテルに宿泊しているのだから、ホテルをもっと満喫していってください。
高級ホテルは、宿泊者が1日そこで過ごせるようにさまざまな施設を設けています。カジノ、スパ&マッサージ、サロン、プール、フィットネスジム、最近は映画館を併設しているホテルもあるほど。もちろん宿泊者以外の方も受け付けていますので、3つ星以下に滞在されている方は、高級ホテルに入ってサービスを利用することも可能です。
高級ホテルには必ず複数のカフェ・ラウンジとレストランがあります。ファイブスターのカフェでコーヒーブレイクをとるのもプチセレブなひとときではないでしょうか。レストランもベトナム料理をはじめ、中華料理やフレンチといった高級と名のつく料理をそろえています。せっかくの海外旅行なので、少し財布の紐をゆるめて贅沢な食事をとってみてはいかがでしょうか。
4、市場内を完全制覇
最後は「市場内の散策」です。ハノイでは「ドンスアン市場」、「ホム市場」などが挙げられ、ホーチミンでは「ベンタイン市場」、「ビンタイ市場」、「ヤーシン市場」、「アンドン市場」などが1区から5区にかけて点在しています。屋内市場は往々にして規模が巨大で、店の総数は数百~数千。ホーチミンの象徴のベンタイン市場は、一説には3000とも4000ともいわれています。そんな市場をじっくりと時間をかけて回ってみるプランはいかがでしょうか。
市場の構造は大きなメイン通路が中央に走っていて、そこから枝分かれするように細い通路が通っています。この細い通路ばかりに行くと、方向感覚がなくなって迷ってしまいますが、メイン通路を目の端でとらえながら店を回ると、案外隅々まで見て回れるものです。一応市場のどこかにフロアマップはあるものですが、複雑すぎて当てにはなりません。最終的には自分の勘で歩くことになるでしょう。
注意点は交渉するときは財布を盗まれないようにしてください。雨の日は旅行者みなさんも同じ考えを持って市場に来ますので、悪質なベトナム人が旅行者をターゲットに市場内をうろついている可能性があります。また、ここで買えるブランド品は99%偽物なので、買わないようにしてください。ブランドの偽物は日本への持ち込みはできません
雨の過ごし方をマスターすれば旅が一層おもしろくなる
簡単に言えば、1年の半分は雨季です。ですので、旅行者がベトナムへ訪れる時期が雨季になる可能性は十分考えられます。特にお盆や9月の連休を狙っている方は、間違いなく雨季の真っただ中です。そんな方は、日本にいるときに雨が降ったときにかけこむ場所の住所を控えておくといいでしょう。