ベトナムへ初めて出張する方は、現地に持っていきたい持ち物や着ていく服装などの心配はありませんか。「ベトナムは南国だから夏服で」と考えていると、現地に降り立った時に面食らうかもしれません。また、現地で仕事をする際のスーツ事情も気になるところですね。出張の場合は1週間以上の滞在が普通なので、ベトナムでは買えないものは必ず日本で準備しておきたいところです。そこで、今回はベトナム出張者向けの持ち物や洋服、またベトナムならではの経費の取り扱い方をご紹介します。
ハノイとダナンは時期に注意。秋冬のジャケットをお忘れなく
ベトナムは東南アジアに位置する南国ですが、中部ダナンと北部ハノイは気候が異なり、11月~2月の間は秋冬の季節となります。この時期は半袖の格好だと太陽が出ていない時間は肌寒く感じることでしょう。特に工業地帯のある田舎方面や自然山岳地帯は体感気温で一桁になることもあります。厚手のジャケットは暑い場合は脱ぐだけなので便利です。
現地での業務はビジネスカジュアルが普通
南国というと毎日蒸し暑く、人々は大らかなイメージがあるので、かなりラフな格好で仕事に臨んでもいいかと考えがちですね。しかし、ベトナムではどこの地域であってもホワイトカラー職であればスーツを着用して勤務するのが普通です。もちろん暑ければジャケットは脱いで、ワイシャツで勤務するのも問題ありませんが、ベトナム企業であっても意外とスタッフはしっかりとビジネスカジュアルの格好をしていることに驚かされるでしょう。ちなみに下はデニムのジーンズでも許されるというのが大抵の考えです。
入国する際は貴重品は肌身離さず
ベトナムへの入国審査を終えて、ベルトコンベアーから荷物をピックアップして、最後のエックス線検査を通過すると晴れて外に出ることができるのですが、この最終持ち物検査で実はトラブルが発生しがち。お金は5000ドルもしくはベトナム通貨で1500万ドン(7万5000円)以上保有している場合は、税関申告する必要があります。もし無申告で見つかった場合は全額没収されるので要注意を。また、スマホなどの貴重品も肌身離さず持っていた方がいいでしょう。
海外旅行保険とムヒは必須
出張に必要な日用品などは基本的に現地で手に入れることができます。しかし、日本から持っていきたいのが二つほどあります。
常備薬......おすすめしたいのは鎮痛剤。頭痛持ちの人や生理痛が酷い方はイブやバファリンといった錠剤を持っていくといいでしょう。これらはベトナムでも手に入れることができるのですが、いずれも効果が強いため眠気や吐き気、眩暈などの副作用がかなり強く出ます。また、腹痛や解熱薬はむしろ現地の薬の方が効きます。
ムヒ......ベトナムでは虫よけスプレーはありますが、虫刺され後のすーっとするかゆみ止めがありませんので、ムヒは必須です。もちろん蚊に刺されないように長袖を着るなど対策も必要ですが、蚊はホテルの中にも入り込むので注意が必要です。
また、出張者の多くは1週間以上、2~3週間ほどの滞在となるので、期間中に発熱や感染症、赤痢菌などにかかって医師にかかることも十分考えられます。日本人が行く病院は往々にして国際病院なので、単なる熱であっても費用は数万円とかかってしまいます。そのため、海外旅行保険への加入は必須です。
ベトナムで経費を処理する場合
ベトナム出費した物に関しては、もし日本で経費申請をするのであればレシートを持ち帰るようにしましょう。お店によってはお客から要望がない限りレシートは回収してしまうところも多くありますので、レシートが貰えそうにない場合はこちらから申し出なければなりません。また、ベトナムでの支出はベトナム支店で経費申請する場合は1点注意が必要です。ベトナムでは通常のレシートは経費として認められず、レッドインボイス(通称赤ビル)という公的領収書を発行してもらう必要があります。
レッドインボイスの発行には正式な税番号と会社名と住所が必要となりますので、ベトナム人や在住日本人の方の多くは名刺の裏にレッドインボイスの発行に必要な情報を記載しています。そうすれば名刺をお店のスタッフに渡すだけで発行してくれるので便利です。
ベトナムの現地事情を知ってトラブル無しの出張を
日本とはいろいろと勝手が異なるベトナムの出張事情。初めてベトナムに訪れる方は、現地事情をしっかりと把握することが大切です。また、不明点があればベトナム人のスタッフにいろいろと教えを乞うのも大切です。是非トラブルのない出張を成功させてください。