東南アジアの料理といえば、辛くてスパイシーな香りがするものが多い印象を受けます。タイ料理は辛く、インドネシア料理は香辛料が多量に使用されていますね。一方でベトナム料理は「日本人の舌に合う」と言われていますが、他の国の料理と比べて、何が違うのでしょうか?
今回はベトナム料理を徹底解剖。次の海外旅行は是非ベトナムを計画してみてください。
日本と共通!素材を活かす
ベトナム料理が日本人に愛されている大きな理由の1つが、「素材を活かした調理法を尊重している」ということです。日本の和食に繋がる考え方となるため、余分な香辛料は使わない料理がほとんどです。また、「野菜中心」であることも要因の1つ。
例えば「Rau Muong Xao Toi」と呼ばれる空心菜のニンニク炒めは、空心菜をニンニクで炒め、少量のヌクマムで味を調えただけのシンプル料理。しかし、これはベトナム料理の象徴として旅行者に絶賛されています。昔ながらの伝統的な調理法を今に伝え、大事にしている様子は、日本の料理全般に共通しているものがあります。
ベトナム料理の気になる「辛さ」事情
ベトナム料理が人気の秘密は「他の国と比べて辛くない料理が多い」というもの。確かにこれは決定的に他のアジア諸国と異なる点です。中国の火鍋や韓国料理、タイ料理のような辛い料理はベトナムにはなく、彼らもこれらの料理は辛くて苦手としています。
ただし、日本料理と違うのは、場合によってはベトナム料理に辛味をつけて食べる方法もある、ということです。レストランのテーブルや家庭の食卓には、必ずチリソースやサテ(レモングラスやニンニク、唐辛子を混ぜたタレ」が常備されていて、辛味をつけたい人は、これを後付けすることができます。
賛否両論?スープはトマトベースが多い
ベトナムで定番の鍋料理、もしくは食堂やレストランでご飯と一緒についてくるスープは、基本はトマトをベースにした酸味の効いた味付けとなっています。酸味が歩いてていど強いので、日本人の中では賛否両論あり、苦手な人も多い様子ですが、食べ続けると不思議と病みつきになります。
麺の種類はびっくりするほどある
日本も元来蕎麦、うどん、ラーメンなど種類は多彩で、さらにラーメンは店によってオリジナルで味がまったく違いますね。実はベトナムも麺大国の一面を持っており、日本人に印象付けたフォーは数多くある麺料理の1つにすぎません。
ブンという米粉をつかった麺料理はベトナム人の国民食として最も身近な食材であり、十数の香辛料をまぜた「ブンボーフエ」、カニのすり身とトマトベースのスープが売りの「ブンリウクア」、ベトナムつけ麺の「ブンチャー」、あっさり魚介スープがおいしい「ブンカー」など、その数は数十に及びます。日本人ならどれもおいしく食べることができますので、旅行中は1品でも多くの麺料理を食べて歩いてみてはいかがでしょうか。
飽きない食べ歩きのグルメ旅はベトナムで!
ベトナム料理は、男性にも女性にも評価が高く、「日本食をたくさん持ってきたけど必要なかった」、「毎食ベトナム料理だと飽きるかなって思ったけど、全然大丈夫だった!」といった意見も多々見受けられます。どこから日本の和食と通じるベトナム料理を、滞在中一食でも多く食べて回ってください。