ベトナムのガイドブックを開いてみると、決まって特集が組まれているのが「カフェ」ですね。スパやグルメと並んで、カフェはベトナムにおけるメインとなる観光スポットの1つとして扱われています。観光市内にはお洒落なカフェがたくさんありますが、今回紹介するのは"現地人に人気の高いカフェ"の象徴である「フックロン」です。老舗のカフェとして、現在ではホーチミンを中心に展開しています。
1968年創業の老舗カフェ
1968年創業の老舗のカフェ「フックロン(Phuc Long)」。フックは幸福、ロンは龍という意味を持ち、ベトナムではいずれも重要視される伝統的なキーワード。もともとは緑茶のつぼみと良質なコーヒー豆を研究していたことがカフェの始まり。
フックロン自体は当初スーパーで買うことができる茶葉とコーヒー豆の販売に専念していましたが、2014年頃から直営カフェをオープン。最初は9店舗だったのが、2018年末の時点では34店舗まで増えています。いずれもホーチミンを中心に展開しています。
旅行者におすすめしたいのはこちらのフックロンのブランドが販売している茶葉。コーヒーもインスタントではなく豆もしくはコーヒー粉を買うことができます。値段も1箱28000~35000ドン程度。わずか200円足らずで買えるので、お土産のまとめ買いとしてもおすすめできます。
フックロンカフェで美味しいお茶を
フックロンはホーチミン市内中心に展開していて、当初は小さなスペースのお店しかありませんでしたが、最近は大型化が進んでいて、2階建ての150人規模のキャパシティのお店もオープンするようになりました。フックロンを利用する客の多くは若者。店内で友人同士で談笑している様子や、テキストとノートを広げて宿題や課題に集中している学生も多く見受けられます。
フックロンはおいしいお茶やコーヒーを提供してくれるだけではなく、何よりも"安い"のが魅力。近年成長が著しいホーチミンでは、すべての物価が上昇中。同じく有名なカフェチェーン店のコーヒービーン、チュングエン、スターバックスなどは、カフェラテが9万ドン(450円)と日本と同じような値段設定。
一方、フックロンは老舗の人気店にも関わらず、値段は非常に安く設定していて、一番安い緑茶やウーロン茶などは2万5000ドン(175円)。さらにフレッシュジュースは4万ドン(200円)、コーヒーもエスプレッソで3万ドン(150円)と、どのカフェと比べても安いのが特徴。学生に圧倒的に高い支持を誇る理由でもあります。
どの店舗に行けばいい?
おすすめの店舗ですが、旅行者が行きやすいのはまず第一にショッピングセンター内。1区であればビテクスコフィナンシャルタワー、サイゴンセンター高島屋です。大きめの店舗ではブイビエン通り、ゴードゥックケー通りがそれぞれおすすめです。いずれもメニューは変わりませんので、小規模店に行ってテイクアウトするのもいいでしょう。もし店内で過ごすなら、併せて自家製オリジナルクッキーやケーキなども召し上がってみてください。
味を求めるか、お洒落を求めるか......
ベトナムでカフェ歩きをする際、まず考えるのが、「おいしいコーヒーを飲みに行きたいのか」、それとも「お洒落なカフェに行きたいのか」というもの。ホーチミンは特にカフェの数が多いので、事前にどんなコンセプトのカフェがあるのか、よく現地情報を調べて行くのがおすすめです。