ベトナム現地では、日本のそれとは違うベトナムコーヒーも嗜んでいってほしいところです。フランス統治時代に持ち込まれたコーヒーは、現在ではベトナム人誰もが日ごろから飲む国民食となっていて、日本人よりも身近にあるといっていいでしょう。今回紹介する「シンコーヒー」は、そのベトナムコーヒーの発展版。路上カフェから始まったコーヒーとカフェ文化もここまで進化したのだと驚きます。
今回はおいしいコーヒーが飲めるカフェ「シンコーヒー」をご紹介します。
アクセス
シンコーヒーは2016年にオープンした比較的新しいカフェ。ドンコイエリアに2店舗あり、それぞれグエンティエップ通りとホーフアンギエップ通りにあります。いずれもメニューは変わりませんが、今回紹介するのは比較的規模が大きいホーフアンギエップ通りの方。サイゴン川の傍でもありますので、散歩がてら入店してみるといいでしょう。
ベトナムと日本の融合。イメージは日本の純喫茶「シンコーヒー」
ベトナムにありがちなカフェといえば西洋風であったり、女子受けしそうなキュートな内装だったりするのが普通です。最近はシャンデリアを天井に吊るした煌びやかな高級カフェもありますね。そんなカフェとは一線を画すかのように佇むシンコーヒーの内装は、日本人であればなんだかこみあげてくるものがある昭和の雰囲気。暖色系の明かりと木目のテーブル椅子とカウンター。どことなく昭和の歌謡曲が流れているような、そんな時代によく見たカフェ。
シンコーヒーのオーナーは4年間日本で暮らしていた経験があり、そこでベトナムと日本のコーヒーの違いに感銘を受けたといいます。内装は日本の昔ながらの高級焙煎珈琲を出す純喫茶をイメージ。そこに現代ベトナムのモダンスタイルを加味したことによって、調和のとれた独自の雰囲気がシンコーヒーの特徴となります。
ベトナム式コーヒーフィルターは定番中の定番だが......
ベトナム式フィルターといえば、写真上のこちらですね。お土産にもなっている定番です。最近はこのフィルターの待ち時間が長いため、予め抽出してあるコーヒーを出すところも増えてきました。シンコーヒーではベトナムの文化を尊重しながらも、時代の変化とさらにおいしいコーヒーを味わってほしいために、いくつもの抽出方法を選ぶことができます。
コーヒー好きにはたまらないかも
こちらはサイフォン。日本人の間では最も支持されている抽出方式ではないでしょうか。理科の実験のようなフラスコが特徴で、160度の熱をもってして水蒸気を作りポンプのように押し上げてコーヒー豆から旨味を抽出する方法です。他にもいくつかの抽出方法があるので詳しくはスタッフに聞いてください。
専属バリスタがコーヒーを淹れてくれる
シンコーヒーではコーヒーを淹れる専属のバリスタが常駐しています。香ばしいコーヒー豆を一番最適かつおいしい方法でコーヒーにしてくれます。もし英語ができるのであれば、作り方のコツなどを質問してみるのもいいでしょう。
オーダー時になにも要求しなければ、御覧のドリップ式で淹れてくれることになります。とはいえこちらでも十分なおいしさを蓄えています。
世界各国のコーヒー豆を輸入
シンコーヒーはおいしいコーヒーを飲んでもらうことにコンセプトを置き、それは何もベトナム産だけに限ったことではありません。世界各国のコーヒー豆を輸入しているのが特徴。インド、イエメン、エチオピア、ルワンダ、ケニヤ、タンザニア、インドネシア、パプアニューギニア、ハワイ、コロンビア、ペルー、ジャマイカ、キューバ、メキシコとここまで世界中から取り寄せているのは、おそらく同店くらいのものでしょう。
生豆から仕入れているこだわり
店内は常に香ばしいコーヒー豆の香りで満たされています。それもそのはず。コーヒー豆は風味を損なわないために、常に生豆として仕入れており、店内にある焙煎機によってコーヒー豆を煎るのがお店のスタイル。スタッフは時間があればコーヒーの生豆の品質を確かめ、一つ一つ手作業でえり分けしています。本当にオーナーのコーヒー愛を感じますね。
<DATA>
名称:シンコーヒー(Shin Coffee)
住所:18 Ho Huan Nghiep St. Dist.1
営業時間:7:30~22:30
予算:ルワンダコーヒー 8万5000ドン、スペシャルティー 10万ドン、コーヒーの淹れ方(全6種) 無料(注文時にオーダー)