ホーチミン旅行者が行くレストランといえば、ドンコイエリアやベンタイン市場周辺エリア、またはホテル内レストランが一般的ですね。しかし、ベトナムに慣れてくると「大衆食堂」も体験してみたいと思うものです。
そこで、今回紹介するのは現地人にも外国人にも人気の大衆食堂「ニューラン」です。
アクセス
ガイドブックにも度々紹介されているニューラン。場所はハムギー通りでグエンフエ通りからでも歩いて行けます。目印となるのは、斜め向かいに聳えるビテクスコフィナンシャルタワー。ヘリポートもあるホーチミンのシンボルタワーです。その傍らに建つニューランは老舗の食堂兼食品店。市民劇場からもベンタイン市場からも徒歩10分程度で行くことができます。ビテクスコフィナンシャルタワーを見つけてぐるりと回れば向かい(ハムギー通り側)に容易く見つけることができるでしょう。
実はバインミーと豚肉が人気
ニューランは食堂以外にもバインミーと豚肉やソーセージを売るお店としても知られていて、どちらかというと外国人にとってはバインミー(サンドウィッチ)の名店として知られているようです。一方現地のベトナム人にとってニューランといえばハムと豚肉がおいしいと評判のお店。仏教の供え物や冠婚葬祭で豚肉を一匹丸ごと買う人もいますし、旧正月にはハムを買うために行列と予約が殺到するほど。
ローカル度満点の食堂
内部は食堂スペースとなっています。およそ100人程度収容可能なので、それほど小さくはありません。ただ、11時~13時ころの昼時は、近くで働く現地人で埋め尽くされます。忙しいと店員も外国人にかまっている余裕がないので、不愛想な対応をされることもあります。ゆっくりしたい方は、昼時を外して行くのがいいでしょう。
ベトナムの食堂での注文方法は、レストランのそれとは少し異なります。通常は屋台に数十の惣菜がバットケースに入って並んでいます。それを指さして注文して、テーブルにつくと、のちほど店員が料理を運んでくれるというのがシステム。しかし、ニューランの場合はレストランと同じように、まずは席につきます。それからテーブルにあるメニューを見て、注文する料理が決まったら店員を呼んでください。メニューは30ほどあり写真がないのが残念ですが、英語表記はされています。
メニューは麺とご飯料理の2種があります。麺はフォー、ブン、フーティウが揃っていて特に南部名物のフーティウがおいしいです。ただし、ニューランで食べてほしいのはご飯の方。ほくほくの白米にニューラン自慢の豚肉やハムがたくさん具に添えられたコムスーンビーチャ(com suon bi cha)などがおすすめ。ベトナム語で「ご飯=com」、「豚肉=heo」なので覚えておくといいでしょう。
こちらがコムスーンビーチャ(com suon bi cha)。通常のコムスーンは骨付き豚肉を意味しますが、ニューランでは豚肉とハムが名物のため、どの皿飯にもふんだんに具が使われています。値段はどれも3万~4万5000ドンの範囲。日本円で150円~225円程度なのでやはり安いですね。また、バインミーはたくさんの具が入って1万5000ドン。
こちらはカンチュア。「澄んだ酸っぱいスープ」という意味です。飲んでみれば分かるのですが、喉がきゅっとしまる酸味が効いたスープとなり、日本人が味噌汁を毎日飲むように、ベトナム人が一般的に日ごろから飲むものとなります。スープはタマリンドやパイナップル、トマトをベースにしているので、かなり酸味が強いのが特徴。不慣れな人は飲みづらく感じるかもしれませんね。ただこちらは無料で出てきます。もし気に入らなければ避けてください。
<DATA>
名称:ニューラン(Nhu Lan)
住所:50 Ham Nghi St.Dist.1
営業時間:4:00~24:00
予算: コムスーンビーチャ 4万ドン、フォーボー 5万ドン、バインミー 1万5000ドン~、おかゆ 4万ドン~