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大人数で楽しめる一押しレストラン「パームブー」

アンコールワットやトム、さらに北部の遺跡群を半日から1日かけて回る場合、その中間地点で食事処を探すことになります。しかし、シェムリアップのダウンタウンはパブストリート周辺のみで、遺跡の周りには正直目ぼしいお店はありません。そこで、人気となっているのが、レストラン「パームブー」。タプロームの近くにあり、ワットやトムからも十分行ける範囲内。午後に周辺もしくは北部の遺跡群を見て回る予定がある方は、ここで食事がてら一休みするのがいいでしょう。

今回は伝統的なクメール料理を食べられる「パームブー」をご紹介します。

アクセス

常に昼時はにぎわっている

パームブーのある場所は、タプロームの東方面。アンコールワットの北東に位置しています。近くにはスラ・スランと呼ばれるかつて王が沐浴したとされる池が見どころとしてあります。午前中にアンコールワットもしくはトム、タプロームを歩いた後は昼食でここを利用して、休憩の後、午後に北部東バライ方面、およびバンテアイスレイや地雷博物館へ行くのが王道のルート。ツアーでも個人でも立ち寄る価値があるレストランです。

周辺は田舎風情が漂う

のどかな景色を楽しめる

スラ・スランを作ったジャヤヴァルマン7世はここで沐浴および瞑想に興じていたと言われています。また、ただの溜池ではなく、貯水池にして都市整備も行っていたようです。レストランはその湖畔に位置していて、周辺は似たようなレストランがいくつかありますが、最もにぎわっているのはこちらのお店。口コミでも人気振りをうかがうことができます。

屋外席で開放的なランチタイム

すでに団体客が陣取っている

ツアーの団体客、個人客双方とも多く、個人旅行者がトゥクトゥクを利用した際もドライバーに連れてこられる定番の場所でもあるようです。また、奥に見えるのが西洋人のツアー団体客。また手前にはアジア人団体客もいました。辺りを見渡すと日本語で話す声もちらほらと聞こえてきます。日本人にも知られているようですね。

南国らしい時間を楽しめる

席はオープンエア席と屋内席を用意。オープンエアは扇風機がついているほか、草木で日陰を作っているので日中でもそれほど暑くは感じません。ただし、人気の席でもあるので、タイミングが悪ければツアー客が陣取っていて満席になっている可能性もあります。

屋内席の様子。あまりに人気はないようだ

屋内席は冷房完備。ゆっくりと涼むことができるのはいいですが、やはり観光客は南国の陽気を感じるオープンエア席が好むようで、こちらは昼時でもそれほど人はいません。午前中の遺跡観光ですでに疲れ果てている方は、むしろこちらの席で英気を養うのもいいでしょう。

王道クメール料理を堪能

かなりの美味。日本人の舌にも合うのがいい

パームブーで食べられる料理は、カンボジアの伝統料理ばかり。来る客はほとんどが外国人客で、西洋人も多いことから比較的クセのない食べやすい料理を扱っています。例えば写真上のこちらは、チャー・クニェイと呼ばれる生姜と野菜、豚肉を炒めた料理。庶民的料理として現地人も好んで食べます。特に生姜の量が多いのが特徴で、暑い日差しの下で舌と喉がスーっとするのが特徴。筆者を連れてきてくれたトゥクトゥクドライバーは、「僕はこの料理を一週間に3度は食べてると思う」と言っていました。味付けはトゥックトレイと呼ばれる魚醤。ベトナムではヌクマム、タイではナンプラーと呼ばれているものです。

伝統料理「プラホック」を食べられる

食べやすいプラホック。味噌ダレに似ている

こちらは伝統のクメール料理「プラホック」。塩辛のような生成方法で作るクメール料理の伝統です。そのまま食べたり、調味料として使用したりと使用用途はさまざまあり、こちらはツケダレにして野菜と一緒に食べます。このようにプラホックは使用方法によって味がかなり変わってくるため、店によってクセのあるなしが違います。一度食べて自分の舌には合わないと思っても、めげずに別の店で再チャレンジしてみてください。「あれっ、この前の店と全然ちがう」となるのがプラホックの特徴です。

見るからにおいしそうな煮つけ

こちらはコォー・トゥレイと呼ばれる料理。淡水魚を一匹豪快にぶつ切りにして、ココナッツシュガーやトゥックトレイとあわせて煮込んだ料理です。こちらもカンボジアで古くから親しまれている伝統料理ですが、チャー・クニェイと同様庶民派料理なので、レストランでは取り扱っていない場合もあります。ちなみにこのパームブーでもこの料理は取り扱っていませんでした。ただ、魚料理自体はありますし、タレとなる調味料ももちろん揃っているので、スタッフにお願いしたら快く注文を引き受けてくれました。こういったオーダーの方法もときとしてできるのが南国レストランの魅力ですね。

中心地以外のレストラン

パブストリートやシヴァタ通りのような開けた町並みは、正直言うと他にはありません。世界遺産が広がるアンコールワットやアンコールトムといった周辺エリアでも、外国人が行けるようなレストランはほとんどありません。ですので、今回紹介したようなレストランは常に外国人で賑わっています。ツアーであればガイドが連れて行ってくれるのですが、個人の場合は自分たちで探さなければなりません。トゥクトゥクドライバーのおすすめ店に連れて行ってもらうこともできますが、悪質な店も少なくなく、ぼったくりに合うこともあるようです。できれば事前に行くお店を調べておくといいでしょう。

<DATA>

名称:パームブー(Palmboo)
住所:Sra Srang Village Angkor Thom Commune
連絡先:+855 12 303 310


著者プロフィール

ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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