日本から約4200km離れた場所に位置するカンボジアは、熱帯モンスーン気候に属する常夏の気候を持つ国です。お隣のベトナムとほぼ同じ気候を持ち、1年を通して乾季と雨季に分かれる典型的な熱帯気候と言えます。
今回は、首都プノンペン、北部シェムリアップの気候と服装をお届けします。
気温と降水量
ここでは、プノンペンとシェムリアップの二大都市の年間気温と降水量をそれぞれご紹介したいと思います。
<プノンペン> <シェムリアップ>
1月
平均最高気温:32度 平均最高気温:33度
平均最低気温:22度 平均最低気温:20度
降水量:27mm 降水量:1mm
2月
平均最高気温:33度 平均最高気温:34度
平均最低気温:23度 平均最低気温:20度
降水量:10mm 降水量:4mm
3月
平均最高気温:34度 平均最高気温:34度
平均最低気温:25度 平均最低気温:23度
降水量:55mm 降水量:20mm
4月
平均最高気温:35度 平均最高気温:36度
平均最低気温:26度 平均最低気温:26度
降水量:100mm 降水量:50mm
5月
平均最高気温:35度 平均最高気温:35度
平均最低気温:25度 平均最低気温:25度
降水量:110mm 降水量:170mm
6月
平均最高気温:32度 平均最高気温:34度
平均最低気温:25度 平均最低気温:25度
降水量:175mm 降水量:210mm
7月
平均最高気温:32度 平均最高気温:34度
平均最低気温:25度 平均最低気温:25度
降水量:200mm 降水量:200mm
8月
平均最高気温:32度 平均最高気温:33度
平均最低気温:25度 平均最低気温:25度
降水量:160mm 降水量:150mm
9月
平均最高気温:32度 平均最高気温:33度
平均最低気温:25度 平均最低気温:25度
降水量:250mm 降水量:260mm
10月
平均最高気温:31度 平均最高気温:33度
平均最低気温:24度 平均最低気温:24度
降水量:270mm 降水量:240mm
11月
平均最高気温:30度 平均最高気温:31度
平均最低気温:23度 平均最低気温:23度
降水量:140mm 降水量:70mm
12月
平均最高気温:30度 平均最高気温:32度
平均最低気温:22度 平均最低気温:20度
降水量:80mm 降水量:10mm
両都市とも常夏の気候。雨季は避けるのが無難
自分が旅行を計画している月の上記の気温と降水量をご照合いただき、乾季と雨季どちらに該当するかを確認してみてください。降水量から見ると、例年5月~11月までが雨季、12月~4月までが乾季ということができます。4月と5月は年間を通して最も暑く、両都市とも35度を超える日が続くこともあります。特にシェムリアップ観光の場合は遺跡巡りがメインとなるので、暑さ対策は必須。
雨季の時期でも6月~11月にかけては200mmを超える降水量が続きます。道路は冠水することもありますし、雷雨に伴いホテルレストランが停電することもざらにあります。できれば乾季の時期に行きたいものです。ただし、道が冠水して水位が上がり、高床式住居が浮かぶように見える様子も美しく特にトンレサップ湖周辺の村々は雨季こそ見る甲斐があります。
豪雨となるスコールにご用心
カンボジアおよび東南アジアの雨は、日本のような長雨になることはそれほど多くなく、毎度15分から60分程度に集中して豪雨となるスコールとなります。スコールが降っているときはレストランやカフェで雨宿りをして、雨が上がるまで待ちましょう。空は晴天でも突然スコールが降ることもありますが、その場合は比較的早く上がります。ぐずついた天気が続き、徐々に風が強く吹き始めると、まず間違いなく大雨が間もなくやってきます。降り出す前にホテルなどに避難するといいでしょう。
カンボジア旅行の服装
次はカンボジア旅行の服装の問題を解決しましょう。プノンペン、シェムリアップともに気候は同じなので、服装も同じと考えてください。
カンボジアは基本常夏なので、乾季と雨季関係なく基本は半袖や短パンといった露出のある身軽な格好で町を散策することができます。しかし、紫外線が強いの日焼けする危険性が大。日焼けが嫌な方は、長袖のシャツを着るのがおすすめです。また、ホテル内は冷房で冷え切っていることもありますし、寝室で冷房をかけたまま寝てしまうと風邪を引くこともあります。部屋着ようにストールやカーディガンなど羽織れる薄着を持っておくと何かと重宝するでしょう。また、長袖は蚊の対策にもなります。カンボジアでは都心でもデング熱を持つ蚊が生息しています。デング熱にかからない一番の予防は、なによりも「蚊に刺されないこと」。虫よけ対策と一緒に長袖も効果的といえます。
女性の服装の注意点
ベトナムからカンボジアへ渡る人も多いことでしょうが、カンボジアの治安はベトナムよりも悪いため、男性を挑発するような露出の高い服装は避けるのが無難。また、バイクタクシーに乗る可能性がある方はスカートも避けた方がいいでしょう。長ズボン、ジーンズといった普通の服装がおすすめです。キャミソールやワンピースはかなりの確率で日焼けします。
遺跡および寺院内の服装
プノンペンおよびシェムリアップ市内にある寺院や遺跡は、いずれも由緒正しき場所です。マナーや礼儀はもちろんのこと、服装にも注意してください。例えば世界遺産のアンコールワットは2017年より服装制限が厳しくなり、露出の多い短パン、スカート、キャミソール、オフショルダーといった格好だと入れてもらえない可能性があります。ほかの遺跡も同様なので、お洒落したい気持ちは抑えて、適切な服装で臨むようにしてください。
レストランのドレスコードはないが注意は必要
観光客が行くような高級レストランの類でも、基本ドレスコード(服装の指定)はないと思っていただいて問題ありません。さすがに高級レストランにタンクトップ短パンといった似つかわしくない格好で入店すると変な目で見られるでしょうが、特定のドレスコード指定というのはほぼないでしょう。
ただし、ドレスコードの指定がなくとも場違いな服装で来店することは望ましくありません。高級レストランや高級ホテル内のレストラン&バーなどといったところでは、最低限の身なりは考えておくといいでしょう。
まとめ
「東南アジア=毎日暑い」とイメージして半袖しか持ってこない旅行者も多いですね。もちろん間違ってはいないのですが、暑いからこそ日焼け&紫外線対策に長袖は必要となります。もし長袖や長ズボンを忘れたといった方は、市内のショップやナイトマーケット、市場で調達するようにしましょう。