海外旅行先の食事では、とりあえず名物どころは押さえておきたいところです。外国人が現地で寿司や天ぷら、ラーメンなどを揃って食べるのと同じようにですね。ベトナム料理と大きなくくりでいうと、生春巻きやバインセオ、フォーなどがガイドブックでは紹介されていますが、厳密にいえば、生春巻きとバインセオは南部料理、フォーは北部料理と分けることができます。御覧のように地域料理が発達しているベトナムですが、ホーチミンで北部料理をメインに扱うレストランはそれほど多くはありません。
そこで、今回は北部料理の王道ともいえる「ブンダウ」をメインに出すレストラン「ブンダウホームメイド」をご紹介します。
アクセス
場所は1区の中心を通るレライ通り。御覧のように大きな3階建ての建物となります。現地人の間では、知らない人はいない人気店なので、タクシーに店名を言えば連れて行ってくれるでしょう。複数店舗あるうち、こちらのレライ通り店は最も旅行者が行きやすい場所に位置しているので、行くのであればこちらがおすすめです。英語を喋れるスタッフも多いので安心できます。
ちなみに、同レストランの通りを挟んだ向かいには、2017年頭からオープンしている「センスマーケット」があります。さらに道路を挟んだ向こう側はバックパッカーの町ファングーラオが広がっているという位置関係。レストラン後の観光も計画が立てやすいですね。
水上人形劇も鑑賞できる
ホーチミン市内で人気なのはロンヴァン水上人形劇です。大きな劇場で毎夜開催していますね。しかし、満員でチケットが買えなかったり、後方の席しか空いていないことだってあるでしょう。そんなときは、ブンダウホームメイドの上階で開催している水上人形劇に足を運んでみてください。
縦に奥行のあるワンフロアを劇場仕立てにして、最奥に水上人形劇のステージがあります。ステージと客席との距離がかなり近いので、小さなお子さんを中心に楽しんでいる姿をよく見かけます。
フロアを紹介
客席は1階と2階。ディナータイムは現地人と外国人でかなり込み合います。一方ランチ時は主に近隣で働くビジネスパーソンの方々くらい。落ち着いて食べたい方はランチがおすすめですが、ただ窓はすべて開け放たれていて、扇風機のみとなるので、天気によっては少々暑いかもしれません。
2階は自然光がほどよく差し込む心地よい空間になっています。漆のテーブル椅子や柱などはすべて北部の伝統建築に基づいたものを使用。雰囲気は古き良きハノイといったところではないでしょうか。
天気がいい日はテラス席もおすすめできます。レロイ通りとその脇の細道を見下ろすことができ、路上カフェを嗜んでいる現地人や旅行客の姿はベトナムらしい風景として目に焼き付けておいてほしいところ。
壁には御覧のようなウォールアートが丁寧に描かれています。ちなみに、ここ数年で壁にこのようなアートを描いたレストランはどっと増えてきました。いずれも昔のベトナムに浸れるものばかりで、こちらはフランス統治時代を表現したものとなります。「当時は素朴で、いまより人もいなく静かな町だった」とサイゴン人は語ります。
北部の伝統料理を食べる
こちらが同レストランメインとなるブンダウ。ブンダウマントムとも呼ばれる北部の伝統料理。緑豆のさつま揚げ、豚肉、一口サイズに固めた米粉のブン、揚げ豆腐などをザルの器に盛り、マントムというつけダレにつけて食べます。少々クセがあるので、このマントムが食べられない方はヌクチャムでも代用が効きます。
緑豆を練って固めて揚げたものです。緑豆を使った料理はいずれも北部名物で、餅状にしたバインコムはハノイ旅行のお土産の定番にもなっていますね。
北部の人々は南部人に負けないくらい鍋を食べます。ハノイは若干の四季があり、秋や冬の季節はジャンパーが必要なくらい寒くなります。寒い夜はみんなで鍋をつつく。それはハノイでも同じですね。
ホーチミンの若者に「おいしい北部(ハノイ)料理のお店はどこ?」と聞くと、たいてい返ってくる答えがブンダウホームメイドです。ベトナム人お墨付きのこちらに、是非足をお運びください。
<DATA>
名称:ブンダウホームメイド(Bun Dau Homemade)
住所:1 Nguyen Van Trang St. Dist.1
営業時間:10:00~23:00