中部地方のダナンは、ベトナム第三の都市と呼ばれており、近年は著しい発展を遂げています。特に2000年代に入り、ソンハン橋が架かり対岸に不自由なく行き来ができるようになってからは、現地の人のみならず、旅行者も多く訪れるようになりました。新鮮な海の幸を堪能し、ハン川や海沿いを散歩、夜は夜景を堪能、そんなゆっくりとした時間を満喫することができます。今回はダナンの概要を紹介します。
アクセス
ホーチミン、ハノイともにダナンまでは空路で行くのがおすすめ。いずれも90分ほどのフライトとなります。バックパッカーの中には陸路でバス旅を決行する方もいますが、15時間ほどかかる以外にも舗装されていない道路、窮屈な座席といった負荷がかかりますので、よほどの覚悟がない限りは選択しない方がいいでしょう。
9月〜11月は豪雨が続く
雨季は一般的に8月くらいから、1月まで続きます。雨季のシーズンは一日数回の突発的な豪雨(スコール)が降りますので、その際は近くのカフェや施設で雨宿りしましょう。ただし、雨季の中でも9月〜11月はかなりの降水量となり、道路によっては冠水します。中部観光都市はどこも同じなので、できるだけこの時期の旅行は避けるようにしてください。
世界遺産都市へのアクセス
ベトナムの世界遺産は中部地方に固まっていて、「ホイアン」、「フエ」、「ミーソン遺跡」、「フォンニャ=ケバン国立公園」の4つが点在しています。いずれもダナンを拠点にするのがおすすめ(フォンニャ=ケバン国立公園はフエ)です。ホイアンまではタクシー、フエ、ミーソン遺跡まではバスで行くことができます。最近は世界遺産を巡るツアーも増えてきたので、心配な方はこちらに参加するといいでしょう。
ダナンの楽しみ方
ダナンの観光スポットはすべてタクシーで行くことができます。また、そのほとんどは市街地に密集しているので、徒歩での散策も可能です。ただし、興味そそられる名所が見当たらない場合は、無理して観光することなく、港町としての雰囲気を楽しむようにしましょう。
散歩道としておすすめなのは、市街地であればハン川と並行して走るバクダン通り。イルミネーションが美しソンハン橋やドラゴン橋を眺めることができるほか、遊歩道でゆっくりと散歩したり、通り沿いに並ぶカフェやバーでくつろぐことができます。郊外であれば、五行山向かいのノンヌォックビーチ、ソンハン橋を渡った先のミーケービーチなどがおすすめ。ノンヌォックビーチは夜は人気がなくなりますので、日中散策がおすすめ。
中部地方の名物料理
ダナン旅行で押さえておきたい料理は、「バンカン(Banh Canh)」、「バンクン(Banh Cuon)」、「ブンカー(Bun Ca)」、「ミークアン(Mi Quang)」の4つ。いずれも屋台や食堂で食べることができますので、町歩きの道中見つけてください。
特産
ダナンの特産は「大理石」。観光客が多く行き交うバクダン通りでは、その象徴として大理石像のオブジェが並んでいます。近郊の五行山はマーブルマウンテン(大理石山)と呼ばれており、かつては大理石の一大産地でした。現在でもダナン市内の市場やショップでは必ず大理石の置物土産が売られています。
観光スポット
ここで紹介するスポットは、ダナンの市街地及び郊外にある名所。基本はこれだけ押さえておけば、ダナンの観光名所は制覇したと言えます。
ダナン大聖堂
ダナン市街地の中心に建つカトリック教会。尖塔の風見鶏がシンボルで、地元民からは「鶏教会」として親しまれています。旅行者の多くはこの界隈に宿泊することになりますので、徒歩で行くことができるでしょう。
ダナン博物館
ダナンをはじめ、中部地方の歴史、習慣、習俗などを模型と写真で展示している博物館です。ベトナム戦争にも触れています。こちらも市街地にあり、ダナン大聖堂からも近いため、徒歩圏内となります。
チャム彫刻博物館
かつて中部地方一帯を支配していた海洋国家チャンパ王国の遺産を展示した博物館。中には世界遺産のミーソン遺跡で出土されたものもあり、いずれも非常に貴重な品々です。チャンパ王国はヒンドゥー教だったので、インドを彷彿とさせる石像やレリーフにグッとくるアジア好きの旅行者も多いかと思います。
ハン市場
ハン川沿いにある屋内市場。露店は建物の外回りまではみ出していて、早朝は特に活気に満ちています。屋内には旅行者向けのお土産雑貨が充実しているほか、服飾エリアではオーダーメイドもできます。
ミーケービーチ
ソンハン橋を渡った先のミーケービーチは、海水浴ができるビーチエリア。外国人旅行者も多くみかけます。周辺にはカフェやナイトバー、海鮮食堂、高級レストランなどが建ち並んでいます。
五行山
五行山は、大理石でできた連山。観光客はその内の一つの山に登ることができます。道中は見晴らしのいい絶景に出会えるほか、仏教寺院、大仏があります。また、天然でできた洞窟内は非常に神秘的で、一見の価値があります。
バーナーヒルズ
2013年にオープンしたフランスの中世の世界をモデルにした町。ホテルやテーマパーク、蝋人形館など子供から大人まで楽しめる施設が充実しています。場所は郊外なので、タクシーをチャーターしましょう。
ダナン観光だけではもったいない
せっかくのベトナム旅行。ダナンだけでは少々もったいない気がします。どうせなら、ホイアンやミーソン、フエといった世界遺産にも足を運んでみてください。その拠点としてダナンは活躍しますので、観光としては一泊二日で十分することができるでしょう。